= clock lock works =
どうせまた変わらない。
諦めながら、流れていく太陽と壁に掛けられた淡白な時計の針を眺めた。
「次は、ホームランを狙ってみせる!」
「頑張れー!」
「お前にかかってるぞ!!」
あぁ、これは夢であってほしい。
外では、綺麗にカットされた少年がバットを模した木の棒を持ち空に掲げている。
周りの人は皆……笑顔。
ヒーロー。期待。私には…“縁のない”言葉。
どうか、夢であってくれ。
私は上空にまだ見えない空高くの星を眺めた。
どうか、どうか。
作品名:= clock lock works = 作家名:十六夜