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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS68 無・友・疑・選別不可

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「…懐疑屋か」
 「あなたは、誰です」
 「…ゼロ」
 「…やはりそうでしたか。いや、本当は分かってはいたのですが、あえて聞きたかったんですよ。そうですか、あなたが『銀河の粛正者』、の」
 「何かそう呼ばれているらしいな。親友フレンドから聞いている」
 「…なぜ、罪なき人を斬るのです」
 「懐疑屋…俺の職業を知らないのか」
 「殺し屋であろうと客を選別することはできるでしょう?正義とかそういうばかばかしい概念は放り投げていても、無駄な殺生はむしろ苦しいだけです」
 「懐疑屋…という通り名にふさわしく生きて見ろ」
 「どう言うことを言っているのですか」
 「なにをですか」
 「1つ。殺し屋は客を選んではいけない。そんなことをして見ろ。奴らは警戒して刺客でも送ってくるぞ?自分がまず生きなければ苦しみも糞も感じている暇はない」
 「…ですが」
 「2つ。罪なき人?お前ですら罪を重ねたそうじゃないか」
 「なにを」
 「おや?ちょっと前に、フレンドから聞いていたのだがな…お前は弥生という女を見捨ててしまったそうではないか?」
 「…な!?なぜそれをあなたが」
 「だいたい親友の口から耳に入れた名前でもなければ、貴様のような馬の骨の名前など覚えているわけがない。馬の骨、といわせてもらったが、お前は馬だったんだったら馬耳東風、というところだろうな。貴様に俺の思考など分かるはずもない。…失せろ」
 「…」
 
 懐疑屋の少年が立ち去ると、黒ずくめの少年はフェティシュとなる呪府を1枚取り出して、それにチャッカマンで火をつけた。すると親友の携帯電話につながる。
 「もしもし…フレンド」
 「どうしたんだいゼロくん」
 「あの、懐疑屋ってやつ…めんどくさい奴だな…まったく人に何かいえる立場かよ」
 「まあまあゼロくん。負い目がある人ほどそれを隠したいと思うものだよ。それは僕だってそうだし、君だってそうじゃないか」
 「…そういうことにしておこうか」