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新戸 蛇子
新戸 蛇子
novelistID. 10026
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桃太郎を中二病にしてみました

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良い子の紙芝居シリーズ 桃太郎!

そうこれはテニスの王子様がまだテニスをやっているくらい昔の話だ
月と太陽がダンスを踊るこの地に暗黒剣を操るおじいさんと
水の精霊ウンディーネの加護を得たお婆さんが住んでいました
おじいさんは伸びきったくだらない生命に終焉をもたらすべく山へ芝刈りに
おばあさんは汚れきったこの世界から自分という意識体を守る衣服を清めるため川へ洗濯に行きました

漆黒の悪魔が闇に溶けるように
おばあさんが水の抱擁によって衣服の汚れを落していると
なんということでしょう、このつまらない世界の果てからほどばしる川上から
全て生の物をあざ笑うような山より小さいがちっぽけな人間よりも大きな桃が、
川という命の揺り篭に揺られながら、どんぶらこどんぶらこ と
全てを諦めたケルベロスのように流れてきました

婆「おじいさん、またの名をコードネームヘルハウンド、今日、この日は私の心のパンドラの箱に一生刻まれるでしょう
  時間泥棒すら超越する甘美なモモを私は手に入れたのです」
爺「これは…まさか覚醒されしヘヴンスピーチ、本物なのか」
おじいさんも大喜び、さっそく食事という生きるために周りの全てを犠牲にしなければならない人間に課せられた罪を
したその時物語の歯車は回り始めた!
ぱかッ
桃色ブラックホールの中から、見れば目がつぶれ、声を聞けば進んで命を投げ出したくなるような神の子が生誕しました
爺「これはアルファでありオメガだから桃太郎と名づけよう」
後に英雄として全世界に名をはせるこの少年、桃太郎は大切に育てられました

大きくなった桃太郎は鬼退治に出かけます
桃「時に忘れ去られた者は、静かに滅びを受け入れろ…この世において、すべては"かりそめの客"
  …さあこの世の全ての悪に目覚めのラッパをならしてやろう」
婆「まて、桃太郎いやデビルよりもゴッドよりも尊い私のエンジェル
  魔女狩りを生き延びた私の最後の大魔術であるこれを装備していきなさい」
おばあさんがとっておきの黍団子を3つ作ってくれました

桃太郎が歩いていると犬にあいました
犬「獅子には肉を。狗には骨を。龍には無垢なる魂を 今宵、地獄の番犬たる私は血に飢えている
  脆弱なる人間よどこへ行く!」
桃「知れたこと…前に立ちふさがった安い命をケンソードブレイドで吸い尽くし、鬼を殺す、それが正義だ
  暴走列車は制御不能、無理やり各駅停車にしてみるか?」
犬「正義、か。暴力をふるうための理由としては格好の隠蓑だな。
  この世にあってはならない罪…それはお前の存在…腰につけている袋には何が入っているのですか?」
桃「女が愛を吸って育つ薔薇のように…俺の正義は悪を吸って輝きを放つ…
  これはきびだんごだよ一つ挙げるから一緒に行こう」
犬「ククク…狂気の沙汰ほど面白い、黍団子をくれるなら…このゲームに乗る!」
犬が仲間になりました

また少し行くとサルが話しかけてきました。
猿「貴様は…桃太郎!?まさか…あのとき紅蓮の炎に焼かれ
  スカイハイシンドロームに落ちたはず!それにお前は地獄の番犬またの名を約束された勝利の秋田犬!
  まさか…」
桃「その通りだ猿またの名を不思議の国のエンプティダンプティ、
  終焉を待ち望むアイツの【闇】が俺を【呼んでいる】…
  おっと、命が惜しいならそれ以上の詮索はやめておくんだな。
  ここからは……選ばれしものの鬼退治だ…… 」
猿「ふふふ…ハッハッハッハッハハーッハッハッハッハ!
  奇遇だな、俺もなんとな〜くだけど、なにもかもブッ壊したかった所だ!
  お前の眼を見れば分かる・・・俺と同様、因果に縛られる者だ
  腰につけているものはなんですか?」
桃「ほほう・・・これは嬉しい誤算だな久々に楽しいパーティーになりそうだ
  これはきびだんごだよ。1つ挙げるからいっしょに行こう」
犬と猿が仲間になりました

さらに歩いていくと、きじが飛んできました
雉「大宇宙の魂を奮い立たせよ 何人たりとも我が怒りから逃れることは出来ない
  我はメシアなり…ハッハッハッハッハ!!ももたろうさんももたろうさんどちらに向かうのですか」
桃「命が惜しければ俺の前から消えろ、覇王神剣ヴァリアース・ブレードの化身たる雉…
  死ぬ準備が出来たものこそ俺と相対する資格があるというもの
  鬼が島へ鬼退治にいくんだよ雉さん」
雉「我の命尽きても我の志は死なん、刹那の悪夢に捕らわれようとも
  この世に醒めない夢などなし、あっても我がその幻想をぶち壊す」
桃「きびだんごだよ。一つ挙げるからいっしょに行こう」
犬、猿、雉が仲間になりました鬼が島はもうすぐそこです。

鬼が島の入り口には多きな鉄の門が建っています
押しても引いてもびくともしません
雉「ふっお前の力はそんなものか、時よ止まれ、お前は美しい
  フフフ高みから見下ろす世界は抱きしめたいほど美しく愚かしい」
雉が空から中に入り、門をあけてくれました。

桃「総員第一戦闘配備!地対空迎撃戦用意!
  お前も運が悪かったな相手がこの俺だなんて
  いや、運がいいのかな、苦しまずに死ねるんだから
  さぁ〜て、悪者退治と参りましょうか
  ふははっ! ケンソードブレイドもお前を殺したいってよ!」
鬼が島は変な奴が来たと大騒ぎ
犬は噛み付き、猿は引っかき、雉はゴッドバードで鬼達をやっつけます
桃「俺の心には雨が降り続けてる・・・あの日からずっとだ…
  だがそれも終わる、これが俺の夜明けだ!!!」
ももたろうは一番大きな鬼をやっつけました

鬼「くそ…負けられないんだよ…」
桃「負けられないのは…俺のほうだ」
鬼達は世界中の偽善者から集めたカルマというなの宝物を置いて夕闇の霧の中へ消えていきました
桃太郎たちは車いっぱいに宝物を積んで村に帰り、皆で幸せに暮らしました。