卑怯な足
靴が合わない
だから上手に歩けない
締め付けられた爪先と
かかとに出来た赤い跡
転んで私は泣きました
靴じゃない
お前の足が悪いんだ
助けてと囁く声に
差し伸べられない冷たい手
遠くで私をからかった
靴を見ないで
私は道を歩いていく
私の足はおかしいと
誰にも言われないように
なのに私はまた転ぶ
靴がいけない
だから上手に生きれない
本当は違うと知ってても
全てを靴のせいにして
靴を抱えて泣きました
靴をまた履き
私はもいちど歩き出す
足が真っ赤で腐っても
一人になるのが怖いから
泣いて歩いているんです