少女の日記 4
さてさて、自分でも思うがこれはどういう状況だ?
まず自分の現状を確認してみる。
昨屋さんっていう家の前を走ろうとしていたら、体格のいいおじさんが俺に話しかけてきて、麦茶を持ってくるから少し待っててくれ。って言ったんだよな。
んで、俺は表札を見てたわけだ。
多分昨屋はさくやって読むんだろうな。
そんでもって麦茶貰って、お礼言ってー、走り出そうとしたら、
ここだよな?
うん、絶対ここがいけないんだ。
走り出そうとしたら、「あー、君!良かったら今日朝ごはん食べていかないかね!」
「・・はい?」
それしか言えなかった。
会話はおろか初めて見た人に褒められ、麦茶を貰い、最後には朝ごはんのお誘い。
ぼーっとしていると追撃をくらった。
「それじゃ今日の10時にでもきてくれ!」
断るのも悪いし、腹もへってるだろうから答える。
「あー、分かりましたそれじゃ10時ごろ伺います。」
・・・というわけで朝10時2分。昨夜邸
朝ごはんに卵焼き、目玉焼き、ご飯、味噌汁、という俺の普段の暮らしからはありえないほどの量の朝ごはんを食べていると、おじさんがこう言うのだ。
「和久君、君は朝は食パン派かね、それとも白米派なのかね?」
自己紹介した覚えはないが、多分したんだろう。それよりも朝は白米派。というこの家の朝ごはんスタイルに感動してしまった。
多分これがあの結果を引き起こしたんだと思う。
居間でおじさんと朝ごはんのことについて話していると、居間のドアが少し開いたのに俺は気づいた。
そして少しの間から、女の子が口を「ア」と開けている状態ドアの外側に立っていた。
3秒後くらいすると、口を開けたままの女の子がドタドタと音をたてながら階段を駆け上がっていった。