BSS88 母
太鼓より万物がはぐくまれてきた海。海洋生物は陸上のそれより遙かに多く、ゆったりと見える自然を、その実狂気と戦々恐々とした中で殺伐と本能のままに食いちぎる。
海は万物を生み出した。アミノ酸のスープから生まれた生命は、やがて発展を繰り返しながら、しかしそれでもなお水に馴染むからだをしているものたち。
水棲していたことがあって初めて海は解雇の存在になりうる。そしてイヤになると反抗期を呈する生き物;「バカヤロー」
そして彼らは再び胎盤に、子宮に戻ろうと飛び込んでいく。再び生まれ変わることを望んで。