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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS59 靜死・船上・夜間・不安・苦慮

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夜をみていると不安になるから、みたくないなんていっても聞いてくれない彼にうんざりして僕は船を下りようとしたが、彼はそれを許そうとせず、それについてどうしても納得がいかず彼と口論となり、彼をつき落としてしまったところをみられてしまった僕は、その目撃者に事の次第を説明していると、彼女は笑って「まったく、いつもあなたはそうなんだね」と軽蔑するように言うので、ひどくないかと抗議すれば、「だって、夜が不安なのは彼のせいではないでしょう」と正論もどきを言うのだが、「実際問題、彼だってあいつ等の一味だったんだから」と言えば、彼女は「まあ、連れていかれなくて良かった」と話を方向転換する始末だもんで、そんな調子でずっと言い合っていると彼女は「それで、結局元締めは見つかっていないの?」と聞くので「見つかっていたらこんな末端の糞野郎と遊んでいる訳ねえだろ」と言えば「全くかわいそうな人だね」と言うので「少しはいたわってもらえないか」と頼むと、「十分こうしていたわっているじゃない」と、体を寄せてくるので、全く参るが、確かに悪い気はしないし、それでもいいのだが、言葉というものは時に大切だと思うんだ、というと「全く男らしくないことを言う人だね」と言ってくるので困る。
 夜に僕は家族を殺されて、それ(=家族を殺した犯人)が一大犯罪組織(の、厳密にはボスが指示して側近どもが殺した)だとわかって、僕はいくら彼らの裏切り者とはいえ、間違った方向に行って是正しなかった向こうの責任だと考えて、父親の作らされた薬を、作るときのデータをもまとめて消して、そして犯人たちを追跡する旅にでたら、この通り彼女が現れて、どういうわけか同行しているので、おそらく密通しているのではないか、と思っているのだが、だからこそ殺したいわけだがこの娘はまったく、殺されないすべを心得ている、というか、誰だって体に触れている少女を殺すのは忍びないので(まあ、精神のねじが1、2本はずれていればできるかもしれない。女性をソーダで苦しめた奴も、ソファに座らせて絞殺した奴も、サーカスで女を殺して楽しませる奇術師・楽しむ客どもがいるくらいだからな)全く殺せずにいる。
 「素直に言ってくれ」
 「…まあ、あなたの思っている通りよ…だけど教えられない」
 「なんでだよ」
 「だって向こうのボスって怖いんだもの…教えたらまず私死ぬからさ…接近してあなたの情報でも教えていないと殺されちゃうの。私は人質なんだから」
 「あ、そうですか。まったく…いずれ殺してやるからな」
 「まあ、まあ、それはあいつを殺してからにしませんか」
 「そしたらお前を殺す理由がなくなって逃げられる、ってか」
 「それもあるけど」
 「俺はそれほど甘くない。皆殺しするつもりだからな」
 「そうですか…まあ、殺す前には、なんかかわいい服でもかってよ」
 「…こいつ」
 わかってはいる。こいつ、いろいろ接近してくるなんて理由は大体そんなところだろう、とは思うのだが、どうしても殺さなかったら気が済まないわけで、逃げるなら娘r須磨で追い回すつもりだから、もう油断しないでほしいのだが、そして、もう一つ言っておこうか。

 ボスは今日、今船上で倒した男であることなど、とうに知っている。まさか彼が一番弱いと思わなかったが。もちろん警戒を解くわけにもいかないのだが、今のところ生き残りは彼女だけである。
 「どうするつもりだ」
 「ああ、もう本当に意地悪ね…いいよ、じゃあ絞殺してよ」
 「イヤだ」
 「なんで」
 「…殺したい相手を殺すのに、絞殺は惨いからね」
 「じゃあ体に傷を付けるつもり?」
 「…」

 「「「!!!きゃあああ!!!」」」

 「これしか傷つけずに殺す方法はないだろう」
 ショック死。脳を速く振ることで脳に影響を及ぼせば終了だ。これしかないだろう。

 せめて、彼女が血を流したりするのはみたくなかったからだ。
 血を流すのは、僕だけでいい。僕は手首を切って、その血を彼女の口に含ませた。