BSS23 繪畫
絵に描かれて、そして朽ちる後も絵に残る裸体。この姿をみて彼女の姿を確認すれば残酷な気分になる。君は言うだろう、間違いなく。「空しすぎる」「虚しすぎる」「ムナシスギル」…。空し虚しと叫んでは、しかし空虚である、とは言わないのだろう。…というのも、ぽっかり穴があいたような感じはしないからだ。むしろ埋められる。汚泥で埋められるように、気持ち悪くなってくる。
その姿を二度みるのはつらいので絵画だけをみる。その姿を元に人間型アンドロイドを作り出し、そして人はそれを玩具にするが、本人自身はまるで枯死した樹のように、その醜い姿を見せて、ギラギラさせた目を寄せてくるのだ、…。
「繪」「畫」
あなたは過去の人だから。
繪畫。絵画とは似て非なる、しかし似非ではなくその真実を貫いた繪畫。