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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS57 粉塵

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砂漠地帯に、ラクダに乗って、俺はひたすら歩き続ける。
 
 あの日、ここには大きな爆発があった。陽電子爆弾が実際に作られたのち実験が始まり、その一体の電子と反応して消滅した。その後に残ったのは木々のないどころか、大きなクレーターに何もない環境だった。辺境の星は砂漠の星になった。
 酸素もなく、しかるに多くの人間は死んでしまった。そんななか、なぜか生きている人が大勢いた。彼らは弾みで酸素を使わないでしかも効率よく嫌気呼吸ができるようになっていたのだ。何の影響かはわからない。ただ彼らにはわかっていたことが一つ。
 もう、動植物には出会えない。それでも問題こそなかったのだ。粉塵の中彼らは嫌気呼吸するだけで、栄養分は再生していき続けたのだ。

 もちろん彼らは自由意志で死んだが。
作品名:BSS57 粉塵 作家名:フレンドボーイ42