BSS84 はしっこ
がいつもいつものことだったゆえに気にもしていなかったが、指摘されてそれはまさしくおかしい、とい
われた。
先頭を切って歩くこと、これはすなわち多くの人から、二番手になれるチャンスを作り出される。最初
にやる人はいつもリスクばかりを伴うのだ。二番手三番手はリスクを負うことなく安定して成功を収める
ことができる。
踏み台。
生け贄。
最後尾は誰もが後ろに誰かいる、という安堵感を生み出すためにいる。結局また一緒なわけである。最
後にやる人は、同じことをやってもパクリと笑われる。パクリは他にもいっぱいいただろう、という話で
ある。最後はまた、時期遅れと揶揄される運命にある。
踏み台。
生け贄。
端的に言えば僕はいつも端っこの存在だった。異端、というと格好良さと悪さが混じるが、その正体は
踏み台。僕は皆にとってバカにされてしまい、しかも他の人はバカにされなくなるポジションの確保しか
していない。
踏み台。
生け贄。
作品名:BSS84 はしっこ 作家名:フレンドボーイ42