ツインテール探偵くるみの事件簿
無罪が証明され、帰宅の徒についた。
「そもそもくるみがワトくんを叩いたからこんなことになったのよね」
望月さんも頷いた。あんたらのセクハラに責任はないのか。
「でも今回はくるみの推理が当たったな。サンキュー」
「ワトくんを助けたいっていう気持ちがあったからよね、くるみ」
「べ、べつに。事件に巻き込まれた助手を救うのも探偵の役目なの」
栞さんが前を歩いているくるみのお尻をSMHで撫でていた。
「もう、栞ちゃん」
振り返ったとき、望月さんが俺の靴のかかとを踏んだ。前かがみになって、かすかだが目の下にくるみの唇が触れた。
「い、今のは栞ちゃんがやったからだからね」
「わかってるよ」
「やれやれ、世話の焼ける二人だこと」
栞さんが両手を挙げた。あんたが言うな。
こうして『ワトちゃんはやってない事件』の幕は降りたのだった。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん