ツインテール探偵くるみの事件簿
後日、探偵事務所にいると、栞さんがやって来て、
「ひかるちゃんがいた日、わたしのおじいちゃんも家族連れて来ていたそうよ」
「へえ、そんな偶然もあるんですね」
そういえば辻さんは望月さんの親戚だった。
「ひょっとしたらワトくんの関係者もいたりして」
そんな偶然あってたまるか。
「どうしたの?」
と、くるみが部屋に入って来た。
「ねえ、くるみ」
「ん? なあに」
「お母さんの名前なんていうの?」
「ひかるだけど。どうして?」
こうして偶然とは思えないが偶然と思いたい『毒グモ荘の惨劇』は幕を降ろしたのだった。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん