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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS65 メイド・ロコ

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「ロコ」
 「ジョーさん」
 「その包丁」
 ロコは頷く。
 「執事とメイドの恋愛が認められないのなら、主人であろうとも殺してしまおうとしました。…あまりに短絡的としか申し上げられません」
 ロコはこのシュバルツ家に3代目メイドとして雇われている身だった。主人と結婚することも十分考えられていた。もしそうなれば飛躍出世である。彼女の生活は栄華を極め尽くすものになるだろう。
 それでも彼女に納得できなかっただけだ。ただ彼女が、恋愛の空虚ささえ知っていればこのようなことにはならなかったかもしれない。それでも彼女にはその重大さは分からない。
 「他に方法ならあったかもしれません」
 彼女は息を切らす。
 「しかしこれしか思いつかなかったのです私には」
 「ロコ…」
 ジョーは思考する。そして思いついてすぐ実行する。

 「こうしようか」
 彼女の腹を急にかっ捌く。

 「い け な い こ だ ね …」

 そしてジョーはどこかへ行った。
 死に場所を求めて?
 違う。



 新たな就職先を見つけるためだ。