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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS94 Tシャツの作り方

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生まれてから死ぬまで人には様々なことが起こる。恋愛して失恋して死のうとした思い出とか、会社を首になって死のうとした思い出、とか。まあ、いろいろ死ぬべき理由は多いものだが、まあ、死んだ後のその抜け殻を再生するのが僕ら「再生屋」である。死んだまま終わらせるのは無駄だと思うんでね…。
 自殺した男の死体を時々だれも取りに来ないことがある。そういう死体をまずばらす。ばらすのが好きな人たち(解体屋サークル)がそういうことを承るので、死体をまずばらしてもらうのに、俺たちは手を汚さずにすむというわけである。
 だいたい衝撃を受けてない像は損傷しており移植ができないが、できそうなものはとって渡す。できそうにないものは、それをまず焼く。それから皮もはいでもらってなめしておく。骨は骨を再生する連中(骨にいろいろくっつけて元の人を再生するんだそうです。想像しただけで怖い)に渡して、残った皮と破損した内蔵をミクロレベルにまで分解してしまう。分子レベル、といえばいいですか?そして、それを再構築すると、…Tシャツの出来上がりだ。
 人体を無駄にしてはならないといわんばかりの活動であるが、こんなことをやるのも本当につらい。金をもらわなければ一生やりたくない仕事だ。
 それなのに、火葬してあげようという動きはない。
 知られていないから、そして、きっともうひとつ、政府が二酸化炭素25%削減とかいっているから、だろうと思われる。再生すれば確かに省エネなのではあるが。