BSS11 Vict-
魂・心・心理・アタマ・感情・エモーション、実にいろいろな言葉が生み出されてきたのはその実人は感情を議事的に作り出して生きてきたからだという裏返しにすぎない。みんな、怖かったのだ。本当は感情というのは周りに適合する口実のために生み出されたんじゃないだろうか。言語というものを売みだしてしまった人間は、言語というものによって体の統制を行うことに成功しなければならなかった。その結果得たのが、「ココロ」である。あんな歌みたいなロボットが思念を持つ話は絶対にあり得ない。ロボットは人間以上の思考回路を備え、しかも考えが重い至らないときは逃げているのだから、心なんていらない。孤独な科学者がロボットの心を暗中模索するのは大変無駄だと。人間とロボットの差異は、複雑な神経系をどう動かすかということだ。人間は心・感情で動いているのに対しロボットはすべて思考計算によるパターンで動く。それが一番楽だからだ。楽な道を選び続ければ、人間も心なんていらない。各個の統制ができるならば言語なんていらなかった。おかげで各個は自らの本能というものを見失った。
だから彼らは気の狂った人を殺してしまう。本当はみんな気持ちというパテでごまかしているだけでまったく何にも変わらないということに気づきたくなくて。
それはまさしくヴィクティムと呼んでいいのではないだろうか。Victim…つまりは生贄と。
作品名:BSS11 Vict- 作家名:フレンドボーイ42