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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS50 後呪鉄考

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「結局怖がり君が残るのか…」
 彼は頭の中に思い浮かべたある男についてこう表現するのだ。

 恐怖
 畏怖
 怖れ
 怖れ
 危惧
 憂慮
 恐れ
 畏れ
 心配
 戦慄
 震悸
 危惧
 竦み

 それらを持ち合わせた彼が、残る。慣れで「おそれ」を呼び起こせない彼は負ける。

 いつかこのような話をした。
 
 「剣と言葉、どっちが重いかな」
 「剣じゃないか、何を言ってるんだおまえ」
 「どうして、そう思った?」
 「言葉は音の波だぜ。用は大きく見積もってもふるわせるのに必要な空気の重さしかない。ふわふわとして感じることすらできねえぞ。剣はこの通りだバッキャローが」
 「…僕は、言葉だと言いたいな」
 「何故だ」
 「鉄でいくら切りつけられようと、死なない奴はいるけど…言葉は巧みに使えば誰でも死ぬよ」
 「意味が分からねえな」
 「ははは…そうかな」
 「お前俺の知り合いの友達になったらどうだよ。呪いはなんだらかんたらってうるさい奴がいるんだけど…」

 2人は面白くやっているかな。
 俺はもう、終わりだ。

 終わりが、一番「恐ろしい」なあ。
作品名:BSS50 後呪鉄考 作家名:フレンドボーイ42