濡れ肩に
冷えて細々とした思いです
アスファルトに座り込んで
何をも待たぬ寂しさは
みっとうも亡くして涙も出ては来ないのです
まとわる雫に抱き締められても
唯只悲しくて
きっと
私は抱きしめられたかったのです
両の手で体を抱きかかえられて
ぎゅつと留めて欲しかったのです
あやふやな私の体の形を
在るのか無いのか
生きているのか夢や幻なのか
分からない身体を
居るのだと
要るのだと
誰か
強く掴んでは下さらないのでしょうか
私は待ちます
私は待っています
このきっと細いだろう肩を
覆ってくれる御仁を
いつかもしも
その時が在るのなら
私はきと
嬉しゅくて
漏らしてしまいそうな程に
あなたを想っているのです