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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS13 赤ちゃんポスト

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赤ちゃんには何も見えない。何もわからない。そこがどこかなんて。それがなんの材質でできているかなんて。
 室内の温度は適温になっておりドアが開くとブザーが鳴って、24時間対応している常駐の看護婦が見に行くシステムとなっているのだ。
 ただ、赤ちゃんは例外無く泣く。
 わかっているんだろう。

 「ママのおなかじゃない」って。

 虐待されるよか、他人に育てられるのが増し、とは思わないが、その逆も思えない。ようはイコールで悪いことなのだ。それでも、命の観点から見るとポストの方がいいと言うことになってしまうのであろう。

 じゃあ産むなよ、と普通の人は憤る。でも赤ちゃんは違うのかもしれない。
 大人になって許せない赤ちゃんもいれば、また大人になって、こう思う赤ちゃんもいるのだ。

 「偏見を持たれながらも、産んでくれてありがとう」と。
 親の問題を、隠そうとはしない勇気に子供も乾杯するのだろうが。

 でもやっぱり、普通は
 「どうして産んだの?」と府のスパイラルに陥るのが、時に子供は素直に落ち込んでゆく。

 「生き地獄だ。結婚も就職もできない生き地獄だ。家のことすらはなせない、そんな生き地獄だ!」
 子供が悪いのか、親が悪いのか、両方悪いのかそれとも…。

 親子以外が悪いのか。

 今日も、ブザーが鳴る。