BSS focus考察&解説
次にロートくんですが、やはりドイツ語で「赤」を意味しています。燃える男ではあるのですが一方で、人の言葉で簡単に動いてしまうのも思考が足りないと言う一面を表します。
グリューンはドイツ語で「緑」。一見穏やかなイメージですが、緑色は宇宙人の瞳の色を連想する(と欧米人は言います)ので、したたかに侵略をねらうインベーダーかつ考えがわかりにくい宇宙人キャラにしています。
ヴァイスはドイツ語で「白」。これをみただけで分かっちゃうんじゃないですか?少なくとも僕の書いた「Surface考察&解説」を読んだ方には分かってしまった気もします。つまりシュヴァルツのような黒いキャラにはなじめないんですね。表社会で生きたいけれど実際は裏社会、これがコンセプトだったりします。思うようにはならない現実との葛藤で、苦しくなって逃避したくなる、そんな様子は「Surface A/B」の白人格に相当しています。
で、シュヴァルツは、まあ当然この流れで「黒」(またドイツ語です。余談ですが、ヴァイス・シュヴァルツというカードゲームがあるとききました。)を意味しています。当然「Surface A/B」の黒人格をそのまま持ってきた感じです。ただし留意してほしいのは、こいつは友達や仲間というものをとかく大事にするキャラであるということです。前に書いた『短編家』コミュニティでの、「花火」というお題に沿った作品「不機嫌」での「人は爆弾ばかりは作れない」と言うせりふに好評をいただきうれしかったのですが、つまり完全に悪になれる奴なんてそうそういないってことを言いたかったんです(たまにいますがね)。じゃないと誰も悩まないんですよ。完全に善にも悪にもなれないのが人間なんだと思うんです。だからこそ人間は国家制度を作り宗教を信仰しありとあらゆる機構を作ることで、あるいは結社などを組むことによって、便宜的に「自分は普通である」「自分は悪である」などと定義付けようとする。でも時々うまくいかない人がいて警察官なのにお台場合衆国で盗撮して捕まる警察官がいたりするでしょう?人はそんな多面性の中で苦労して生きているんだと思うんです。
だからシュヴァルツ、といいながら、黒と言うよりグレーになっている、そまっているということがいえるんです。自分の名前にすら相反するのが人間なんじゃないでしょうかと思います。それに「焦点」をあわせて書いてみました。
作品名:BSS focus考察&解説 作家名:フレンドボーイ42