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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS10 交差点悪夢状態

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もしあなたが事故を起こしてしまったらどうする?交差点の真ん中で、動かなくなった人がぐったりとこしかけるようにシートに座っている。救急車もこないし保険屋に電話してもつながらない。野次馬どもはどんどん集まってきて笑い声か何かをあげている最中である。
 そこに彼らは現れる。報酬は高額だが必ずピンチを切り抜ける、交渉のエキスパート…示談屋。

 そんな示談屋に相談すれば、たいていのことはかたがついてしまう。なにより経験はものをいう。暴力団相手であっても交渉で何とかする彼ら。だがその報酬は千万を越えることが多い。なんといっても危険な作業だからだ。それを踏み倒そうとするものもいないどころか多くいる。示談屋は法律では認められていない職業行為だから、依頼者も支払い義務が全くないのである。

 当然、示談屋はこういうことには困ってしまう。自分の時間を割いて助けてやったのだから。そういう交渉に乗り出す連中がいた。示談屋のための示談屋・徴収屋。

 簡単な文句だ。相手を社内でまず困らせる。パイプはたくさん持っている。とにかく商談を破綻させて(見た目だけ)彼を首に追い込む(その後別のところで双方に損がでないよう取りはからう)。そして彼の再就職をとことん妨害する。金がなくなりお金を借りようとするわけだが、そこで一斉に債務を増やさせる。一斉に金融会社に高く貸させるのだ。そして借用書を適当な額で買い付けて回収し、なにも知らない依頼者に返済を迫る。自己破産できないよう前もって書類は準備しておき、そして追いつめていく。早く回収したい彼らにとってマグロ漁船やトンネル工事などは遅くて仕方がない。その額になれば利子なんて無視できるほどになっている。そこで臓器をすべて売れるだけ売りつくし、後は事故死させる。そして受取人が自分たちになっている保険金を受け取って万事完了というわけである。

 そう、交差点で事故を起こさなければ、もしくは正当な対価を支払っていれば、…あいつは死なずにすんだのである。人を殺しておいてた以下を支払わないならば死が待つのは当然なのである。