小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

BSS70 Surface B

INDEX|1ページ/1ページ|

 
「もう69話語ったんですね。まさかあなたもここまでお読みくださるとは思いませんでした」
 「裏切るの、大好きですよね」
 「信頼したのはあくまでそっち。僕は悪くない。時に、人殺しはまた別のステージに行くわけで」
 「どういうことですか」
 「人というのは何を持ってして生存というのでしょうか」
 「そりゃあ、呼吸しているかでしょう」
 「…まあ、僕も同じ期間を指す部分もあるのでいいでしょう」
 「どういうことですか」
 「僕も産まれていない子供は生存扱いしませんよ」
 「…!おなかの中の赤ちゃんが」
 「おぎゃあと泣いて初めて呼吸をするんですよね」
 「で、…あなたも、というのはどうしてですか」
 「生まれないと戸籍かけないじゃないですか」
 「それだけですか」
 「ええ」
 「冷たいですね」
 「別に生きてない、というだけで中絶は反対ですね。母胎の危機かレイプ被害でない限り『退治殺し』は認めたくない人間です。…まあ、当人たちの意志を最優先に尊重こそしますけれど」
 「で、その言い方だと」
 「死亡届けが出されて初めて死亡です」
 「それはどういった話で」
 「生きていても届けが出されれば厳密には死んだ扱いです。私は死んでいます、と言わなきゃね。逆に死んでいても」
 「そんなニュースありましたね2010年夏頃に」
 「そう。死んでいても届けがなければ生きていることになる」
 「だから」
 「死亡届けがでている人を殺したら?あるいは殺したけど死亡届けを出さなかったら?それは罪に問うてよいのでしょうか」
 「詭弁者ですね」
 「僕がですか」
 「この場面でほかに誰がいます」
 「まあ、詭弁でもいいじゃないですか。僕はいろいろな死のあり方を模索しているわけで。で、生のあり方は模索できているんですか。そこまで言うからには。…期待してますよ、ホワイトな作品とやらに」
 「自分に期待するんですかあなたは」
 「自分に絶望するんですかあなたは」
 「絶望しますよ。僕はあなたで、つまりグロテスクな作品の作者であることに」
 「期待しますよ。僕はあなたで、つまりホープフルな作品の作者であることに」
 「まだあなたほど上手くは行かないのですが」
 「…いずれ僕を殺しに来る日を楽しみにしれますよ」
 「せいぜいあなたの毒で死なないようにはがんばるつもりです」
 「そうですか」
作品名:BSS70 Surface B 作家名:フレンドボーイ42