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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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BSS04 レッドカーペット

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十字架にくくりつけて太刀を差し込み、抜いては刺す。そしてうめく男をまた一つ刺してゆく。シネ、シネ、シネ、シネ、シネとつぶやきながら刺してゆく。動かなくなるのを確認すると、すぐ隣の男を刺す。昨日100人拘束して、今日でもう72人目。彼はずっと刺しつづける。
 十字架にくくりつけて太刀を差し込み、抜いては刺す。そしてうめく男をまた一つ刺してゆく。シネ、シネ、シネ、シネ、シネとつぶやきながら刺してゆく。彼はただ機械のように動く。潤滑油を差したようにきびきびと動き、午前4時になった今もまだ動きつづける。やはり動かなくなるのを確認すると、すぐ隣の男を刺す。
 やがて百人の血でホールは染まる。ホワイトカーペットがレッドカーペットに変わる。そしてそれはだんだん乾いて色が寝付く。そうしてそこに肉が運ばれてくる。
 「宴は始まる」
 魔術のような奇怪な音楽の中、ダンサーたちは血のにおいにのけぞることもなく踊りを踊り、人々は活気づいて歌い出す。
 ただ一人、殺した男のみが無言でホールを退出する。

 「自分の民族を、その民族に属するもの太刀を、刺すというのは、いかにやいかに…」

 彼は最後に自刃する。
 ホールでは戦勝パーティが続く。