BSS37 ソーダ
それは爽快感を呼ぶ時もあれば、まったく違う、そう、たとえば苦痛を伴うこともある。
こと今回の場合はそうだった。
「どうしてこんな嫌がらせするの」
「嫌がらせじゃねえよソーダだよ」
「もう無理だってば」
「何で無理なんだよ」
「やめ…はぁはぁ」
女性の部屋で男が女にソーダを注ぐ。
口に流し込まれる大量のソーダに気持ちを悪くしても彼は止まらなかった。
動けない。
固定された彼女の口にこれでもか、と流し込み、咽る彼女に怒涛のごとく注いでいく。
「もういいかな」
その言葉に安心して、刹那気絶していく。
横たわった彼女の口に、彼は新たなものを注ぐ。
「目覚めたら…お花畑かな」
どうせ三年は見つからない。彼は思う存分遠くに行ける。電車の切符を見つめて彼はにんまりした。
弟をいじめた犯人は物故している。
ならばせめてその姉くらい…殺しておくのが筋ではないか。