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流れ星のかたわら

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 君の足にキスをしようといったらいや遠慮しておくと断られたなぜだろうなぜだろうなぜだろう。三度考えたが分からなかったので尋ねるとキリストではないから。ああ、なるほど。たしかに君はキリストじゃないし僕は日本人の平均(というものが存在するのかは知らない)程度の信仰心しか持っていないのでそういった宗教的行為はよしたほうがいいのかもしれない。
「こないだうちに新興宗教の信者さんがきてね、冊子をおいていったよ。なぜ常識的でしんせつそうな人ばかり新興宗教にはまってしまうんだろうね」
君は答えなかったが気にならなかった会話はキャッチボールならばきっともう長い間キャッチボールをしていない。
「君の足の形を知らない」
「知る必要はないだろう」

世の中の何を知って何を知らなくていいのか一体たれが判断するのだろう?

「月のかたわらに光るあの星の名前さえ知らない」

君は悲しそうな顔をした。




流れ星のかたわら




作品名:流れ星のかたわら 作家名:おねずみ