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光の輝き

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「んじゃあ、いってきまーす!」

元気にドアを開けていう少年

「行ってらっしゃい、気をつけるのよ~」

そんな息子に苦笑しつつ声をかける母親





           ~出会いは突然に~






タッタッタっと駆け足で走って行く少年

やべーって、マジこれ遅刻だって!!

必死で駆けていく少年は星深輝、自称馬鹿で運動音痴で、顔も悪いし、超臆病!!
と言っているが・・・


ガシャン

「?」

どこからかそんな音がした

音源を探そうとあたりを見渡せば、クラスの女子が目に入った

彼女は黒ずくめの男に腕をつかまれていた

「いや・・・離して・・・!私はあなた達の元になんて、死んでも行かないから・・・!」

彼女の嫌がる声を聞いて、体が考えるよりも先に動く

「おい、その子嫌がってんじゃねーか」

黒ずくめの男は輝を見て言う

「お前には関係ない、この子は我々の元に来なければいけないのだ」

淡々と話し続ける黒ずくめの男

「関係あるんだけど・・・その子さぁ、俺のクラスの子なんだよね」

少女は顔を上げて言った

「だめ・・・!星深君逃げて!・・・この人たちに普通の・・・中学生がかなうわけないんだから・・・!」

おとなしそうな声を精一杯張り上げて輝に言う彼女に、輝は不敵に笑った

「だーいじょーぶだって!・・・俺は、喧嘩でもなんでも、誰にも負けたことないんだぜ」


「ほう・・・では、君の力、見せてもらうとするか・・・」

男が手を振り上げた瞬間に無数の殺気を感じた

「何?あんたら、こういうの、本職なわけ?」

ひゅんっとナイフが飛んできた

「うぉ!あっぶねー!!」

すると今度は背後から気配がした

相手の攻撃をよけて、振り返りざまに体重を乗せた拳で相手の鳩尾に一発ぶち込んだ

「がっ・・・」

どしゃあ・・・相手の崩れる音がした

それからも輝は相手の気配を感じ取り、動きを読んで、1人、また1人と相手を倒してゆく

その様子を黒ずくめの男は信じられないものを見るような目で見ていた

「こ・・・こんなことが・・・」

少女も、目を見開いていた

「う・・そ・・・」

その間に輝は相手を全滅させていた

その瞬間、強い風が吹いた、輝のくせのある髪もぶわぁ・・・と舞い上がった

「!・・・ふふ、だからか、なるほど・・・」

男はそう呟き、にやり・・・と品のない笑い方をした

「聞け!”光の騎士”よ、今回は”氷の姫”を見逃してやろう、だが、いずれは姫も貴様も、他の”精霊”たちも全て我々の手に堕ちるのだ」

そういい終えるとふっとどこかに消えた

「!・・・消えやがった・・・っていうかなんだあいつ、意味わかんねーこと言いやがって」

ぶつぶつと不機嫌な顔をしながらそういっている彼をしばし見つめて、話しかける

「あの・・・」

ばっと振り返って笑顔で言う彼に少しドキってした

「危なかったな~・・・にしても、んだよあいつ、意味わかんねーこと言ってきやがって」

「本当にわからないんですか?」

「へ?」

彼女にそんなこと言われるとは思ってもなかったので、間抜けな声が出てしまい、少し恥ずかしくなる

「あなたは、精霊なんですか?」
作品名:光の輝き 作家名:亜沙歌