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「薪」


 太陽の熱と、若さの浪費、それがすべてだった。
 焼かれては、灰になり、闇に眠る。
 あのサークルにいると、自分はただの薪だと錯覚する。
 誰が一番の、自慰行為ができるか、粗末を
称えるが、誰一人として悦ぶ者は、いない。
 生きながらに、死んでいると他者は、思うだろう。
 ただ、その場に入れば、空気の重たさに、言葉を忘れ、あの、黒煙に飲み込まれるよう
に、暗黙に打ち拉がられてしまった。
 そもそもが、事の成り行きが今となっては
解らない。
あんな、キチガイじみた事を、私自身、選択してしまったのだろうか・・・。
 時機一人になってしまうという、強迫観念
的なものと、自暴自棄が重なったものなのか
考えを重ねても尚、謎は深まるばかりだ。
不可解だが、私の選んだ答えは自らを、あの炎の中に、身を投じる事だった。
 近づけば、より鮮明に、消えていく同志達を見てとれた、だが私は、怯む事無く、かつての友同様吸い込まれるように炎の中に入って行く、その瞬間、私は呟いていた。
 それが当然のように。
 「あの隙間は薪にちょうどいい・・・ハッハハッ、私は薪・・・・」

作品名: 作家名:ハンソロ