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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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剣士・殺人記

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「今日はあいつも犠牲になったか(ため息をつきながらバーの店長は渋い声で言う)おまえのその剣…本当に切れるな」
 「まあな」
 「だがよ、本当おまえそうしていていいのか」
 「なにがだよ」
 「なにがじゃねえ(そこで店長はタバコを取り出して煙を吸い込み)おまえももういい年になって来つつある」
 「24だ」
 「少し女に興味はねえのか」
 「ない」
 「即答だな」
 「女なんてなんの役に立つんだ」
 「ストレス発散」
 「一回しか使えないだろ」
 「おまえは本当に何でも殺しに結びつけるなあ(あたりまえか、という顔をして)女の子とじゃれあうんだよ」 
 「くっだらねえな」
 「おまえ…ふつうの20代の男が口にする台詞じゃねえだろ」
 「普通でなくて結構」
 「そういわずによお」
 「…そこまで言うなら一人ほどたぶらかして見せようか」
 「そうだ、それでこそ男だ」
 「ならば美人がいいものか」
 「いけるのか」
 「脅す」
 「おいおい」
 「なんでだめなんだ?自分のストレス解消だろう目的は」
 「愛されたくはないのか」
 「ない」
 「そうか…」
 「なにを期待していたんだ」
 「おまえが少し丸くなったらなあ、と思ってな」
 「ない可能性だな」
 「ないか」
 「ねえよ、あるわけねえ(疑問の目で)殺し屋をやっているんだぞ」
 「殺しのターゲットが美少女だったら」
 「殺すよ普通に」
 「そりゃあ普通じゃねえだろ」
 「殺す方がいいじゃねえか。だって生きているとそれだけで面倒だぞ」
 「おまえやっぱり普通じゃねえよ」
 「普通だ」
 「普通じゃない」
 「まあ、勝手に言えば」
 「おまえは本当ひねくれているな」
 「そうだろうか」
 「自覚もないとは重傷だな」
 「どうでもいいからな」
 「そうか」
 「そうだ」
 「じゃあなんも言わねえよ」
 「そうか」
 「そうだ」
 「大げさすぎるだろ」
 「大げさではないだろう」
 「別に死ぬまで孤独でもいいんだよ」
 「なんでだよ」

 「女作っといて、俺が死んだら…そいつが孤独になるだろうが」
作品名:剣士・殺人記 作家名:フレンドボーイ42