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おねずみ
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それじゃあ、
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電車に乗っていて、傷ついた。世の中全てに傷つけられている気分で、私はどうしようもなくなって、ぽろりとひとつぶ涙をこぼした。隣のきれいな女の人がちらちらと私を見た。私は気付いていない振りをした。
世界中にどれだけの不幸が存在しているのだろう。私の不幸はそのうちどれくらいを占めているのだろう。
幸福な人をのろいたいと思って、3秒後にはその思いを恥ずかしく思う。
幸せなひとがケータイでしゃべっていた。
彼女には帰る家がある。
作品名:
それじゃあ、
作家名:
おねずみ