私的文章創作研究
◆魅力的な個性
魅力的なキャラクタになりやすい個性を考えてみます。
角川学芸出版『物語工学論』(新城カズマ著)を参考にさせていただきました。
・片寄った捜索者
何かの偏りを埋めるため、埋められるものを探すキャラクタです。
よくある冒険者の形です。
たとえば、何かへの復讐を目指し対象を探したり、自分に足らない何かを探したりです。
もっと物理的に、義手や義足を探すような場合もあります。
・囚われの姫君
何かに囚われ、そこから解き放たれることを目的としたキャラクタです。
ヒロインに多いかと思います。
物理的に幽閉され、そこから脱出したりします。
心理的な、いわゆるトラウマの克服もこれに当たります。
・二重人格の持ち主
何かのスイッチで、豹変するキャラクタです。
ツンデレですね。
心理的には、ギャップのある性格、といったところかと。
物理的な面では、変身ヒーローなどまさにこれですね。
・見かけによらない人
文字通り容姿とその他が乖離したキャラクタです。
女傑などがこれになると思います。
物理的には、女子供にしか見えないのに怪力とか、ヨボヨボの爺さんが功夫の達人とかですね。
心理的には、淑やかに見える美女がガサツで横暴とか、筋肉ダルマが乙女チックとかが当たるかと。
・隔たれた絆
何かの障害をもちつつ、強い絆で結ばれたキャラクタです。
恋愛ものに多いかと。
物理的なものでは、遠距離恋愛がぴったりですね。
心理的に云えば、主従の恋などがあるかと。
恋愛ばかり上げましたが、友情や親子愛、仲間意識などもあります。
・危険な研究者
常識に欠けた、博識なキャラクタです。
ラスボスがこういうキャラのときも多いですね。
マッドサイエンティストだったり、世界の滅亡を望んじゃったりします。
・無敵の超越者
作中最強のキャラクタです。
致命的な弱点を持たせて主人公・ラスボスにする場合と、無敵のまま中立になる場合があります。
無敵なので、弱点がないときは敵にすると勝てませんし、味方にすると絶対勝ってしまいます。
ですので、書く際は注意が不可欠ですね。
以上です。
複数の個性をもつ場合なども多いですので、このキャラはどれ! と分けるのは難しいですが、魅力的になりやすいキャラの個性だと考えていただければ良いかと思います。