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少女機械人形コーパス 第一幕

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 1月11日
 午後06時00分
 コーパス武器開発室

木左木
「どうでしょう? 注文通りのものが出来上がったと思うんですが」
左文字
「ああ、コレならデーケルターレの負担も軽いだろう」
尾ヶ崎
「火炎放射器タイプのフラマー兵器……。これの射程は200mといった所ですね。やはり接近戦は否めませんでしたね」
左文字
「ああ、だがそれは仕方がない。巳上主任も納得していた事だ」
木左木
「巳上主任……」
左文字
「あっ、いや……」
木左木
「巳上主任の具合はどうなんですか?! アルカ装置による事故だって聞いたんですけど、私じゃ療養所には入れないですから、お見舞いにすら行けないんですよっ」
尾ヶ崎
「療養所のセキュリティレベルは3ですから、何らかの役職のIDカードが無ければ入室は出来ません」
木左木
「知ってますよ……。だから、こんなに心配なんです。尾ヶ崎参謀、IDカード貸してくれませんかー?」
尾ヶ崎
「残念ながら私にはそのような権限は無いんです。ごめんなさい」
木左木
「そこを何とか! あ、私脱ぎましょうか?」
左文字
「コラコラコラ! 何でそうなる! お前はホントに相変わらずだな……」
木左木
「だって心配なんですよ! 巳上主任は本当に誰にでも分け隔てなく接してくれて……。私の憧れの人なんです! その人が……どんな病状かも分からずに、ずっと療養所から出てこないなんて……」
尾ヶ崎
「木左木さん……」
左文字
「よう子は――巳上主任は命に別状がある状態では無い。だから、安心しろ」
木左木
「じゃあ何で会えないんです? 命に別状も無く容態も落ち着いてるのなら、通常の医務室にどうして移されないんですか?」
左文字
「それは――」
尾ヶ崎
「これ以上は答えられません。ただ、左文字参謀長の仰る事は事実です。どうかご理解下さい」
木左木
「……巳上主任に見せたかったですよ。せっかく巳上主任にも色々サポートしてもらった武器なのに」
左文字
「木左木……」
尾ヶ崎
「左文字参謀長、そろそろお時間です。作戦室に移動願います」
左文字
「……あっ、ああ。そう……だったな」
尾ヶ崎
「それでは木左木さん、失礼します」
左文字
「じゃあな、木左木。巳上主任にはよく伝えておく」