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少女機械人形コーパス 第一幕

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 11月30日
 午前9時30分
 コーパス 作戦本部
<背景・作戦本部 左文字・ジョエル立ち絵>

左文字
「分かるか?ジョエル」
ジョエル
「はいっ!」
左文字
「いい返事だ」
ジョエル
「ありがとう御座います!」
左文字
「ああ。とにかくお前はあの『楔の悪魔』を大地から引っこ抜く事だけを考えていればいい。
そん時に、腐敗の毒がデーケルターレにぶっかかる可能性も当然あるが、デーケルターレに乗ってさえいれば安全だ。コクピットまで侵食が及ぶ事は有り得ない。つまり、お前に毒液の危害が及ぶ事は無い」
ジョエル
「……はい。でもその場合デーケルターレはどうなるんですか?」
左文字
「……そう心配するな。
デーケルターレは人類最高の英知の結晶だぞ? そしてウチのメカニックは優秀だ」
ジョエル
「そう……ですよね」
左文字
「ああ! コーパスの全てがお前を全力でサポートする」
ジョエル
「はいっ」
左文字
「さて、この地底都市からデーケルターレで地上へと発進するワケだが……。
ジョエル、地上の記憶はあるか?」
ジョエル
「……ないです、ほとんど」
左文字
「まぁ、そりゃそーだよな。
10年前なんつったらお前は2歳か? 3歳か? そんな頃の事なんか覚えちゃいねーよな」
ジョエル
「はい」
左文字
「俺はよく覚えてる。なんつったって当時16歳だからな。今のお前よりも年上だぞ?」
ジョエル
「くすくす」
左文字
「あ、お前今オッサンだと思ったろー?」
ジョエル
「いえ、そんなっ」
左文字
「でもよー、野柳博士なんか10年前でさえ23だぜ? 今のお前よりさらに10歳も年上だ。つまり、俺はまだまだ若さ炸裂って事だ」
ジョエル
「くすくす」
左文字
「うん、いい笑顔だ」
ジョエル
「え?」
左文字
「ジョエル。
デーケルターレに乗ってヴィロネカートを排除する。そりゃ大変な仕事だよ。人類の未来がかかってるわけだしな。
だが、そんなものに縛られて固くなっててもイイ事は無いと思うぞ?」
ジョエル
「あ……」
左文字
「いいか、ジョエル。
まずは自分を守る事だけに集中すればいい。
デーケルターレがブッ壊れようが腐敗しようが、また直せばいいだけだ。