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自由詩まとめ

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十三編目 真っ黒い蟇



鬱屈としている時の私は一匹の醜いひきのようだ。
何故かといえば汚い茶色の寝巻を無造作に引っ掛けたままの姿で、寝室という穴蔵から、日も高くなってから這い出すからだ。

背を曲げて、汚い寝巻の裾で畳を擦りながら。
ぺったり、ぺったりと、ぬめった素足の足音を響かせながら歩く一匹のヒキ。

食事の動作も緩慢で、寝不足と涙で腫れぼったい瞼はそれこそ醜い蛙のそれ。

茶の間にさんさんと降り注ぐ日を一身に浴びながらも、心は常に、暗い穴蔵での安息をし追憶し、夢見ているのだ。
作品名:自由詩まとめ 作家名:刻兎 烏