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ぼく 3

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ぼくは人質らしい

自称「誘拐犯」はある時ぼくを鎖に繋いだ

趣味?と聞くと殴られた

「誘拐犯」は色んな道具の中から鞭を探し出してからぼくにそれを渡した

それから、ぼくを鎖から外して自分をそこに繋いだので、ぼくは尋ねてみた

趣味?と聞いたら頭突きされた

鎖に繋がれても頭突きという攻撃手段があったらしい

ひとつ賢くなった、と頷いていたら蹴られた。

好きにしてみろとやたら愉快そうに言われたので鎖を解いて食事を要求した

ちょうど食事時でお腹が減っていたのだが、そうすると「誘拐犯」は何故かぼくを笑ってから食事を持ってきた

あまり喋らない癖に感情表現が激しい。

ぼくは人質の自覚がないと「誘拐犯」に言われた

人質の意味が分からないのに自覚なんてできるのだろうか

と言ったらいっそ人質という名前に改名してしまえと言われて、ぼくは名前がないことに気づいた

ちょうどいいから人質と名乗る、と告げると殴られた

人質はもっと慎み深く誘拐犯に怯えるもんなのだと説教された

ぼくはどうやっても人質の自覚が持てないらしい。
作品名:ぼく 3 作家名:ハーレイ