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すみれいろ
すみれいろ
novelistID. 11322
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絶望の光(仮)

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目が覚めると、いつものようにカーテンの向こうから昼下がりの日差しが目に眩しく部屋に漏れ、何かに反射した光が私の目に入る。
それはまるで、明るい所を避けている私に戻って来いとでも言っているように思える。
私は、一つ溜息をついてベッドから重い体を引きずって起き上がった。
そして私は、私の帰るべき場所に繋がる窓を開くのだ。
これは希望や、「だろう」という予想などではない。決定事項である。
 椅子に座り、手を所定の位置にセットする。目の前にあるのは青い窓。
あちらへ行くための唯一の手段である。
いつものように同じアイコンをクリックし、帰るべき所に帰ってくる。
「こんにちは^^」
私が発した言葉。声ではなく、文字である。
「こんにちはー><」
「ちわー。がっこは終わったの?」
返事が返ってくるのに時間はかからなかった。
「休んだ(*^_^*)」
そう、いつものことだ。
それが私の日常だった。
 いつからか、私の毎日はこんな風になっていた。
そう遠い日の話ではないのに、私は『普通』の日々から遠く離れている気がした。
「大学生だっけ?それなら仲間だねー^^」
彼らに私の本当の姿を知る事は出来ない。
「そそww」
だからこうして、本当の自分でない、偽りの自分でも彼らは疑う事はない。
私は大学生ではない。
高校生だ。
しかし、それを言えば私はここに居辛くなるのは、1+1の計算をする程容易い事だろう。
健全な高校生が、昼からインターネットにログインなどするだろうか?
まずあり得ない。
そして、それについて追及されるのも不愉快である。
だから私は大学生として振舞っている。
それについて何も悪い気はしない。
ただ居易い場所を作っている。それだけなんだ…。
作品名:絶望の光(仮) 作家名:すみれいろ