和定食屋のオムライス
「おやっさんっやったぜ☆」
金髪ははしゃぎながら定食屋のオヤジに話しかけている。
オイオイ俺のさばみそは?
つか何でオヤジもわかってる風に頷いてやがんだよ。
「よくやったな兄ちゃんっこれは俺からのサービスだぜ」
オヤジが取り出したのは曲がりくねったストローが二本刺さったクリームソーダとデカいハートが描かれてるオムライス…定食屋のおっさんが何つーファンシーなもんだしてんだょっっ!
つかオヤジ俺のさばみそほったらかしてそんなもんつくってたんかいっ!!!
オムライスほこほこさせてんじゃねーよっっ!!
そんな中俺のツレがやっと来やがった。
「よ〜わり〜わり〜」
相変わらず眠たいヤローだな。
お前が語尾をのばしたところでかわいくも何ともねーぞ。
「あれ?おやっさんいつからオムライスメニュー入りしたん?いーな俺もそれ食べたい」
へらへら笑いながら俺の目の前に座る。
バカか俺のさばみそのが先だ。
「こりゃあ特別メニューだそこの兄ちゃんとくっついたらサービスしてやるよ」
おいオヤジ、真顔で冗談は良いからさばみそ出せよ。
「マジで?あそこの兄ちゃんたちみたいに?」
金髪とデカいのはすでにラブラブ状態だ。
「なーなーきょーへー俺オムライス食いたいから俺に喰われてよ」
そのときへらへらと笑うこいつの眼が一瞬獲物を狙う獣の目をしたなどと俺は知るよしもなかった。
「だが断るっっ!!!」
オムライスの前菜か俺はっっ
作品名:和定食屋のオムライス 作家名:寅蠍(タケカツ)