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勇猛果敢な恋の歌

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<矛盾の仮定法>
愛しさよりも 切なさよりも
感じる痛みが 胸に 染みつく
君に出会えた 奇跡を 思いながら
君に出会えた 偶然を 呪っている
知らなければ 遠ざけた後悔と
嘆く自分は 身勝手なのだろうか?
けれど――――― けれど 今更の仮定法
くつがえせない 過去の先で
安らかな 未来など 夢のまた夢




<永遠のその先>
「永遠なんて どこにも ナイ」
今更 気付いた 事実が
どうして こんなにも 胸に痛い?
永遠なんて どこにも―――――
いつか 失うかもしれない
そんな 不確かな 可能性にさえ
この脆弱な心は 怯えるばかりで
永遠なんて―――――
光を弾いて 笑う 君の横顔を
眩しく そっと 見送りながら
僕は 絶望まみれの 祈りを 繰り返す
永遠なんて ドコにも ナイのに――――


<朝までの距離>
出会わなければ 知らずにすんだ
こんなにも遠い 朝までの距離
いつか 自分の内から
何もかもが 消え去る時が来て
それでも 最後に残る 何かがあるとしたら
それは あなたの 名前かもしれない




<誘惑とワナ>
極彩色の ワナをしかけて 待っていて
残酷な 君の
無邪気な やり方で




<セカンド・ステージ>
鼻先で 弾ける 夢の飛沫を
思う存分 楽しんだなら 
次へ 行こうか




<化石の卵>

化石の卵に なっちゃいけない
想いもせずに
語りもせずに
何一つ その瞳に 映すこともなく
何一つ その心に 受け入れることもなく
この世に 生まれ出ることを 忘れて
ただ そこに 時を留めて 在るだけの
化石の卵に なっちゃいけない




<純粋で不純>
純粋と 言うことは
他の 要素を 含まないと言うこと
純粋と 言うことは
他の 全てを 拒めると言うこと



<慰めと偽りと真実と>
朝は 明るいものだ
夜は 暗いものだ
夏は 暑いものだ
冬は 寒いものだ
喜びも 哀しみも
訪れては 去り行くものだ
人生という 長い時間が
たった一つの 単一の 感情で
貫き通されることなんて ナイよ







<心の扉>
心の 扉は
そうそう いつも 閉めとくもんじゃない
そうそう いつも 開けとくもんでもない




<勇猛果敢な恋の歌>

痛みのナイ 人生なんて
良いコトだらけの 占いみたい
どこか ウサン臭いよ

構わない
転んで 怪我して 傷ついて
それでも やっていくのが 自分達なら
歌でも 口ずさんで
陽気に ナナメに 歩いて行こう
勇猛果敢な 恋の 歌でも

作品名:勇猛果敢な恋の歌 作家名:ルギ