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大嫌い

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なぁ、美沙、元気かなぁ。
兄貴と仲良くやってる?
兄貴あんなんだからさ、お前苦労していると想うけど。
でも、兄貴、本当はお前に惚れてる。心底。
俺弟だからわかるんだ。

お前の気の強さで、なんとか修正してやってくれ。

俺は今幸せだよ。うん、かなり幸せ。
しじまがさ。

俺の、奥さんがさ、
泣くんだ。

幸せだって、泣くんだよ。

困ったな。

なんかなぁ、美沙、
人の心ってわかんねーのな、

俺の奥さん、ずっと両親に嫌われてたと想っていたの。
奥さんはそれを「すかれていた」と想っていたの、
でも嫌われていたの。
でもさ、その人たちは、ずっと大事に、
しじまの出生の証拠をとっていたんだ。
宝だって言って、しじまに渡していた。


美沙、俺はわかんねー、
馬鹿だからさ、きっと頭のいいお前だったら、
何もかも当たり前よ、
そう言うかもしれないけれど。

素直に心を話せない人もいるんだな。

なぁ、美沙。

後悔はするなよ。
お前のことだから、きっと大丈夫だろうけど、
後悔、しないように生きよう。

好きな人に、好きと言おう。


難しいけどさ。


一番、難しいけどさ。

美沙、結婚式には出てくれるよな?
そんで俺のこと、罵倒してくれるよな?
バカ、なにやってんの、きちんとしなさいよ。

兄貴にさ、バカっつっといて。
もうあんま、無理するなって。
俺だけ逃がしたり、独りで苦労背負い込むなって。

必死で働いてるって、お前言ってたけど、
もう借金は返せたんだろう?
ばかっつっといて。

じゃ、また手紙書くから。

今度しじまに会ってくれ。
きっと、お前と、



気が合うよ。



PS、料理は天才です。教えてもらったら?
作品名:大嫌い 作家名:夜鷹佳世子