寝ずの晩―第2話
「で、感想はどうだ?美人だろ〜ちょっと惚れたか?」
ひいばあはおちゃらけて僕に言った。
「自分のひいばあに惚れる馬鹿がどこにいるんだよ、まったくそういうところは死んでもかわらないな。」
またまたすいません神様。僕は嘘をつきました。正直言って本気でかわいいです。正直こんな女の子が道を歩いていたら、ナンパ大反対の僕は喜んでその主張を捨ててお茶に誘います。
「お前は本当にわかりやすい男だなぁ、言葉と顔が真逆のことを言ってるぞ。顔が茹蛸みたいに真っ赤だ。まあ無理も無い。この時期は町を歩けば10人中10人が私に振り返っていたからな。」
僕は観念して言った。
「ひいばあにはかなわないな。うん。本当にかわいいです。」
「だろうだろうー!良し、目的の一つが達成できた。」
ひいばあは大層嬉しそうに笑った。言葉遣いは荒いが笑顔は天使のようだった。
「まさかとは思うけど、これだけのためにこの世にもどってきたの?」
僕はちょっとあきれながら言った。
「いや、もう一個ある。」
急に真剣な顔になったひいばあはこう言った。