小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

フロア温めますか?

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
いつものコンビニに行ったはずなのに、そこは異世界だった。 

 「お客様、フロア温めますか?」

 #

 たまたま、寒い時期に肉まんが食べたくなり、外に出るのも嫌だが仕方なく、自分の巣を抜けだしてコンビニに向かう。うちの近くにはファミリーマートしかなく、ローソンやセブンイレブンがあったらなあ、と思う。正直アパートから遠いのだ。
 アパートを出たのは何日ぶりだろう。

 アパートの家賃は親が払っている。アパートでは毎日パソコンの前にいて、いつでも2ちゃんねるやニコニコ動画を見続けている。
 ある日好きな動画投稿者のペースが遅くなったと思ったので、どうしたのか疑問に思えば、こう文字が現れる。
 「すいません、仕事が忙しくなってしまって」

 …同じサイトを見ても、仕事している奴もいるんだなあ。俺なんかこの不景気にただの一つバイトなんかしてないよ。ネットでそんな毒が吐きたくなる。思うにヒッキーは過去の生物かもしれない。引き籠りですっつって、最近ネットに一日中いる奴を、少なくとも俺は最近見ていない。…そもそも、俺が引き籠って今年で何年か忘れてしまった。
 大体のやつは働くか死ぬかを選択して、もう行動に移している。俺はただずるずると引き延ばすのみだ。親が資産家だったのがかえって不幸だったかもしれない。