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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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ラミナ。

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 私の名前はラミナ。地学にはまった悲しき高校二年生。何で悲しいかって?学んでもなにに使うのかわからない知識が多いから。もちろんその道に進むのなら話は別。でも私はそういう道に進むことはないといっても過言ではないの。なぜなら親の仕事である、病院を継ぐことになっているから。生物ができないようなんじゃあ意味ないから、そちらはそちらでがんばるのだけれど、地学はどうでもいいじゃない、というわけ。
 まあでもそうすると女医さんと言うことになるわけで。女医さんからジョーイさんというポケモンキャラが生まれたっけ(あれはさらにお嬢さんの医者と意味も含めているけれど)。でも女医さんはとかく大変だと言うことは知っていて、それに生物というのは気持ちが悪くなるし、地学者になりたい気持ちが強い。科学は危ないじゃない?物理ってつまらないじゃない?いい感じに理科を総合したのが地学。だから地学はおもしろいの。学校によっては、文系の人は履修しないんだってね。まあ私は理系だからどうもこうも関係ないけれど。
 そんなわけで、父親にそんなこといったら父親はなんて言ったと思う?ふざけているのか、よ。そもそも子供は進みたい道に進む、なんて当たり前じゃない。頭が一世代古いのよ。これを納得させられそうにない指導しようかなと思ったから、私は勝手にやることにした。
 大学付属の学校だからカリキュラムに参加できるということを利用して地学研究室に入り浸り、ついには研究成果を残してきた。こればかりは父も諦めたようで、ちょうど妹も女医になる勉強していたし、いいか、ということになった。
 「そのかわり全力でがんばるんだぞ」
 ということで私は念願の地学者になることができた。
 ここからは少し時間がたった話をすることにする。

 #

 私は上のような経歴でこの地学研究の世界に足を踏み入れることになった。私はがんばって勉強して、ついに教授職の椅子を手に入れるに至った。
 そして、私はついに念願のある研究に取りかかることができた。
 地学で一番夢のある研究と言えば、みなわかるでしょう。宇宙開発と言うものだ。宇宙にはもしかしたら住める星が・・・とか、すむことができるような星はもうあるとか、誰かが宇宙に住んでてあーだこーだとか、とにかくそういう話の延長線上にある研究だ。
 私はこれをずっとやり続けることができるようになっていった。私は、しかし、これを行うと言うことに強い意志があってやってきたのに、なぜか不安がつのってきた。
 私は、ふつうの開発ではなく、宇宙に機知をとばしてコロニー(Colony。植民市、植民地)を作るという方法への方向転換をした。そうでなければ宇宙に人が住み続けるなどできっこない。どこぞの惑星を壊して(というか、小惑星を一、二個つぶせばよい)機会の基地の中に土壌として撒くという方法。そこに種を蒔いて育てる。光合成に使う光は発熱ランプを使えば余熱もうまく使える。小惑星に放射線をうまく当てれば鉄も作れると言うものだ。ますますやる気が出てくるようになった。他の分野にまたがることもたくさんあった。だが本来地学というものはそういうものだ。
 そして私は成功を収め続けた。いつしか私は年をとっていた。私の頭脳は人のそれより容量が大きいとされた。引退を考えたとき、突如生物学者が目の前に現れた。
 「あなたに協力してほしいことがある」
 彼は私の血液や髪の毛などから遺伝子データを調査した。そして、なにやらとんでもないものを作っていた。
 「ミュータントというものをご存じナイですか?人間の知能と体力を高めることで、もっと優れた適応能力を誇るようになるのです。これがミュータント。これで人間が宇宙に旅立つという夢は完成系になるはずです。」
 しかし私はここで強い疑問を感じた。なんかこれは、もはや空想世界の、そう、機動戦士アニメの世界になりつつあるのではないか?というものだ。まさか、ここまで飛躍するはずはないと信じていたのに。
 そう、すでに、もう、この技術の平和利用など考えられていないのだ。どの技術も、平気になると言うバックボーンがあって初めてこういう開発に取りかかる人が出てくる。
 そして、ついに、人類は広い、だだっ広い戦地で戦を続けるようになっていった。
 これはもう止められない。私は所詮、時代の一時を華やかに過ごした葉理・・・ラミナなのだから。
作品名:ラミナ。 作家名:フレンドボーイ42