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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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浮気、もみ消します

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 眠い。今何時だというんだ。全く女と子供は夜に遊ぶのがお好きなようで。まあ、いいさ。好きに遊ばせてやろう。後24時間の命なんだからな・・・。

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 浮気屋。圧倒されるルックスをもち、そしてそれによって浮気を仕掛ける。それで職業になるというのか、と。
 残念だが、これでもう職業になってしまう世の中だ。浮気相手と結婚したいときには、浮気屋を雇い、それで自分の妻に浮気をさせておき、ばれる証拠を適当にのこしておく。そして演技で激昂した旦那が離婚届け等を提出し、それでうまくいけば、今度は浮気していた相手と結婚するというわけである。この方法なら、浮気屋に払う額はあるが、慰謝料もかからないので、全体的にみるとお得である、というわけだ。浮気屋の報酬の法が安上がりだ。もしくは逆に浮気相手を切ることもできる。遠巻きにしておくことさえできればいいのだから。
 浮気屋は様々な能力を持ち合わせている必要性が生じる。まず、浮気相手にふさわしいルックス。つぎに、話術。これも単なる話がうまいとか煽てが得意とかそういうんではなくて、もっと、洗脳しやすいとか催眠術にかけやすいとか、そういう技能だ。あと、演技力。浮気させて切るのが目的ということは、その奥様方は、まあお世辞にもきれいとはいいがたい容姿の持ち主たちである。それを相手取るのに本音がばれるようなことがあってはならない。
 そして浮気屋は様々なことをやり遂げる。つまり、その奥様や浮気相手を切るということになれば、当然その切られた側を放置する必要がある。しかし、浮気屋がいるということは女性業界には是非ともばれては困ることである。そこで、ある程度まではつきあっておき、それを宗教団体に斡旋するのだ。宗教団体も、今時の教祖がみんな本当に神懸かりになったわけではない。ビジネスとしての宗教を営む人たちも多いのだ。宗教法人から税金はむしりとれないし、信者からはお布施をもらったり、教典やグッズを売りつける商売相手と手どることもできる。こうして宗教団体としても、是非是非是々非々信者数は稼ぎたいところなのだ。そこで斡旋するというわけである。簡単に。「あそこに優れたカウンセラーがいるんだ。最近悩んでるそうじゃないか。いってきたらどうだい」と。あとは宗教法人側の催眠術者しだい。成功すれば紹介マージンもてに入れられる。
 だが宗教団体に一度のめり込むと、もう後はむしられるだけの人生が待っている。もう後はおしまいというわけだ。人生というより、人としての、人という生物の終了。死というには余りに酷すぎる死体(動くから)だけれども、こっちは知ったこっちゃないわけだ。
 そう、この女もまた、宗教団体に送り、送り込むのだ。

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 「毎度どうも」
 「いえいえ、別にそれほどのことはしていませんよ」
 こういう対話を等して、俺は裏社会人であることの自覚を持つ。

 宗教に自分ははまらない、そして借金もしない。893には頭を下げる。こうしていれば、この世界も悪くない。治安なんてものはとっくのとうに消えているのさ・・・。

 「おい」
 ふと振り返ると、そこには警察官がいた。
 「なんでしょう」
 「貴様を詐欺容疑で」
 俺はそこでそいつを暗示にかけてぼーっとさせて、さっさと宗教団体に引き渡したが、このままだと、確実に狙われるな。どこかに身を隠さないと・・・。全く、商売あがったりだぜ。