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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』
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バトンを繋ごうRPG 『勇者の旅立ち』[小説コミュニティ]

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勇者ノベリットの冒険

かざぐるま}
かざぐるま
勇者は村を出た。装備も魔法もまだ持っていない。とりあえず北の森に向かってノベリットは歩き出した。そこに突然!!
2013-07-11 19:30:04

コメント (189)

匿川 名  2013-09-30 22:00
『~現在お昼休み中~ 伝説の剣』

「な、なんだってええ~~~~っっっ!!」
そのあまりにアレな文句に絶叫するノベリット!
お昼休みで抜けない伝説の剣なんてアリか?
「ヒャッハー!こなけりゃこちらからガンガン行くぜぇ!」
モヒカンは良い感じで小悪党っぽく絶叫し、青竜刀をぶんぶん振り回す!
鞘に収まった件ままの剣でどうにかこうにかそれをいなすノベリット!
しかし、この無茶振りの防戦ももう限界と言えば限界だ!
「ガウ・・・(やれ、儂が出るしかないのかのう・・・)」
そんなカイザーの諦めにも似た呟きが、コロシアムの隅にそっと響いた!
その時!

  ガシュウウーーンン!!!

突然鋭い金属音を立てて、伝説の剣が鞘から抜けた!!
「ぬ、抜けた!」
ついに抜けた伝説の剣を振り上げ、肩口に構えるノベリット!
見た目だけは様になっているぞ!
「でも、なんで急に抜けたんだ?」
ふとそう思い、柄の当たりを見るノベリット!
するとそこには!

『~うるさいので昼寝から起きました~  伝説の剣』

とか書いちゃっていたりして!
まあ、とにかく!
構えるノベリットの剣筋から、青白い炎のような影が揺らめき、立ち上る!
モヒカンの眼が細くなり、明らかにそれまでとは違うノベリット、もとい伝説の剣の様子に注意を払っているようだ!

「ふふふ・・・今の俺はさっきまでとは違うぞ?」

調子に乗ってカッコイイことを言うノベリット!
すると、モヒカンの目は完全に遊びの色を失って、マジになっていた!
ふとその事に気がつくノベリット!
やばい、マジ殺し合いになるかも?!
どうやら相手はこちらの命を殺りに来る気満々のようだ!

どうする、勇者ノベリット!

かざぐるま  2013-09-29 11:58
「レディースエンドジェントルメンッ! ただいまより第15回戦を開始しまっす!」
コロシアムの観客は地面を踏みしめながら歓声を上げる。建物全体が揺れ、異常な熱気が伝わってきた。
「ヒャッハー!! そのほっそい首をキレイに飛ばしてやるぜぇぇぇ!」
青竜刀を長い舌で舐めまわした後、その片目に殺意を浮かべながら襲いかかってきた。
「ノベリット、がんばってええ!」
マナの声にちらっと観客席をみると、明らかに白い札を持っている。
「ふ……おまえは札を間違えている」
渋い声で行ったのち、余裕を見せながら伝説の剣を抜く、いや、抜けない。
「ちょ、抜けない! ちょっとタイム」
刀を抜く格好でモヒカンから逃げ回る、ノベリットの滑稽な姿に観衆は腹を抱えて大笑いしている。
ほうほうの体で逃げ回りながら、刀の柄の文字を読むとそこにはっ!!

匿川 名  2013-09-28 23:31
ふと右肩を誰かにポンと叩かれた!
「ん?なんだ?」
ノベリットが右肩を見ると、
「ハイ、次のエントリー!」
年老いた白髪の男がそう言って、大きな木の印を持って歩いている!
ノベリットが自分の肩を見ると、

【バトル参加者】

なんて赤く印が押されているじゃないですかってば!
「そ、そんなバカな?!」
呆然としているノベリットの腕を、いきなり両脇から屈強な男二人ががっしりと掴んだ!
「さあ、次の死合ですよ」
「ちょ、文字だけど『死合』って何?『試合』じゃないの?!」
ずるずる引きずられ、ポイと放り込まれたのは、円形の闘技場だった!
しかも逃げようにも、四方を柵で囲まれている!
対して、ノベリットの向こうには、某北斗七星の格闘漫画に出てきそうな、いかにも悪そうなモヒカン眼帯男が、拳の骨をポキポキ鳴らしながら立っている!
おまけに腰には邪悪極まる青竜刀を標準装備だ!

「がんばっぺ~!オラを儲けさせてくんろ~!!!」
そんな声にノベリットが振り向くと、そこにはさっきのアフロ男が拳を振り上げて立っていた!
よく見ると、その手には賭け札が握られている!
さらに言えば、あの札の色は白、つまり、ノベリットの相手が勝つ方の賭け札だ!
「は、図られた!」
そう呟くノベリット!
「頑張って!ノベリット!」
マナの声援がむなしく響く!
ふとそちらを見た時、なんとなくマナが白い札を握っていた気がするのは、やはりどうにも気のせいだと思いたい!
その時、闘技場にゴングの音が鳴った!
どうする!ノベリット!

かざぐるま  2013-09-28 12:29
「大丈夫なの? あの男ヘンになまってるし……」
マナは警戒している。
「まあ着いていってみよう。お金も稼げるみたいだから」

街の入口をくぐると、目の前に大きな建物がせまってきた。
「これがこの街の名物、『殺死亜夢』だあよ。優勝すれば大金が手に入るっぺ。頑張れやあ」
そう言い残すと、アフロはすたすたと去って行った。
「コロシアムって意味かしら。とにかく中に入ってみましょう」

建物からはみ出るようにして、屈強な戦士たちが列を作って並んでいた。先頭では受付が始まっているようだ。
「すいません。これは戦士登録の列ですか?」
ノベリットはマッチョな男に聞いてみた。見上げる程の大男だ。
「ああ。ここの優勝賞金はデカいからな。おまえらも参加するのかい?」
腕の太さだけでもマナの胴まわりくらいある。
「え、ええ。あの、戦いのルールはあるんですか? たとえば……特殊な犬もOK!とか」
「がぶっ!(俺にばっかり頼んな)」
《ノベリットは戦う前から50ポイントのダメージを負った》
「これに書いてあるぜ。読んでみろよ」
男の手渡された紙には〈武器は剣のみ。死んだら負けだよ☆〉と書いてあった。

ノベリットは屈強な男たちを横目に、そっと逃げようとした。
その時!!

匿川 名  2013-09-27 22:53
「はっはあ~ん、あんたも誤解した口だっぺな?」
アフロは口を開くと、意外なほどのんびりした田舎口調でそう言った!
「え?」
思わずノベリットは尋ね返した!
すると、アフロは街の入り口にある看板の隅っこの方をそっと指さした!
そこには!

【梶野町 ここから】

とか書いているじゃない!

「梶野町・・・かじのちょう・・・カジノ・・・カジノ・シティ?!」
「当たりだっぺな~!」
ノベリットの頭を抱えそうな嘆きの声に、アフロは屈託のない笑顔で応じた!
「これじゃお金が稼げないじゃないか!」
ノベリットはマナに食いつく!
「知らないわよ!確かに私も次の目的地はここかって聞いたけど、勝手にあなたがここに降りたんでしょ!」
マナはキッつい口調で怒鳴り返す!
すると、そんな二人を見てアフロがはっはと笑った!
「「何がおかしい!」」
こんな時だけ、ノベリットとマナは綺麗にハモった!
「あんたら、察するにお金が欲しいんだっぺ?なんら、このオラに任せてちょんまげよお!」
そう言ってアフロはかんらかんらと笑いながら歩き出した。
ぽかんとその背中を見つめるノベリット様ご一行!
「ほうら、オラについてくるっぺさあ!」
アフロはそう言ってふらふらと梶野町の入り口に向かって歩いて行く!
そこで、ノベリットたちは!!

かざぐるま  2013-09-26 13:22
「とりあえず、この小さいドラゴンに名前をつけないとね」
あごに手を添えながら、マナが首を捻っている。
「じゃあ、パンチョス! パンチョスが可愛いわ!」
「そうだな、チビドラにしよう」
マナのドヤ顔が般若のような顔に変わり、ノベリットを睨んだ。
「カイザーはどう思うの? パンチョスのが可愛いでしょ?」
「わっふん(パンチョスはねーわ)」
ピンクの肉球を見せながらマナにツッコんだ。

「よし、名前も決まったし早速空の旅に出発だ! 巨大化せよ、チビドラああああ」
「決まってねーし!」
チビドラは見る見る巨大化した。三分ごとコイツを叩き続けなければならないのは非常にめんどくさいが、神設定には逆らえない。

背に乗りたてがみにつかまると、一気に雲の上まで上昇する。気温は下がり、頬に当たる風は氷のようだ。
「次の目的地はあそこかしら?」
マナとノベリットの見る先には、大きな街が見えてきた。
高度を下げてみると、『カジノシティ』と街の入口に電光掲示板が見えてきた。
「何をするにも……まず、お金を稼がないとな」
広場を見つけると、砂埃を巻き上げながらチビドラは着地した。

さて、まずはこの街を知る事だ。トランクを重そうに持ちながら、アフロ頭の旅人が前から歩いてくる。
「こんにちは。ここはカジノを中心とした街なんですか?」
ノベリットは気さくな笑顔を浮かべながら尋ねる。

すると! アフロ頭はニヤリと笑いながら口を開いた!

匿川 名  2013-09-26 00:10
「ありがとう、カイザー」
ノベリットはカイザーにそう告げた。
「止せ、尻がむずがゆくなる」
カイザーは犬に戻りながら呟いた。
「でも、またピンチになったら助けてね☆」
ノベリットは姑息にお願いしてみた!
「しかしな、儂はこの姿になってから、三度しか人間体に戻れぬのだ」
「・・・なんですと?」
ノベリットは思わず目を点にして尋ね返す!
「今まで通算二回、だから儂もこの体からは後一度しか人間体に戻れぬのだよ。呼ぶ時は、よくよく考えることだな」
「うそーん!!!!」
ノベリットは残念な絶叫を辺りに響かせた!
で、結局目の前には犬(カイザー)とポケットサイズのドラゴンがいる!
どうする!勇者ノベリット!

匿川 名  2013-09-26 00:09
「り、竜!?」
緑の光はノベリットたちの目の前で、鮮やかに纏まり、一頭の竜の姿を形作った!
「で、でも!」
ノベリットは思わず唸った。
「かわいいーーーっ!」
マナがまなじりを思いっきり下げる!
竜は、実にハンディサイズ・・・言うならば「手乗り竜」だったのだ!
「ひろしの野郎!これでどうやって空を旅するんだ!」
ノベリットが思わずそう苛立った声を上げる!
すると!
「ノベリットよ、お前の剣の能力を忘れたのか?」
その野太い声は、まさか!
「か、カイザー!!!」
カイザーはまた人間化して、腕組みをしながらノベリットを見つめ、ニヤリと笑った。
しかも、今度は腰に何やら布を巻いている!
向こうではならず者の一人が上着をはぎ取られて昏倒しているが、気にしたら負けだとノベリットは思った!
「儂を巨大化して背に乗り、海を渡ろうとしたであろうが」
「は、その節は誠に申し訳ありません」
カイザーの言に卑屈に謝る勇者ノベリット!
「違うぞ、ノベリット。儂が言いたいのは、あの剣の能力でこのチビを巨大化すれば良いだけの話と言うことだ。容易かろう?」
「か、カイザー。しかしあの奇跡は3分しか持ちません!」
「ふん、3分持てば十分よ。つまり、その『単位としての3分』を、必要なだけ繰り返せばいいのだ。つまりだ、3分経つ前に絶えずこのチビの背を剣の柄で小突き続ければ良いだけの話であろうが」
「カイザー!あなたって方はなんと偉大なんだ!」
「よせ、儂を名付けたのはお前だ、勇者ノベリット」
そう言ってカイザーは意外なほど優しく微笑むと、きらきらと輝きながらまた縮み始めた!

かざぐるま  2013-09-25 13:35
夜明けとともに空は白み始め、真っ赤な太陽が海から顔を出し始めた。
「マナ、カイザーの力は俺達をはるかに上回る。これからはお互い『バカ犬』とか呼ぶの絶対にやめよう」
ふと後ろをふりむくと、カイザーは元に戻り、腹を見せてお昼寝に入っている。
「マジ、リスペクトッスよー! 俺たち一時はどうなる事かと思ったッスよー」
海賊たちは恐る恐るカイザーの腹を優しく撫でた後、島に散って行った。
「――おい、何か忘れてはいないか? コウモリはダメだったが、私にはまだまだ手下が沢山いるのだぞ」
ひろしは先ほどの敗戦で少しびびっているようだ。声に力が無いっていうか、よく聞こえない。
その時、カイザーが目を覚ました。一瞬目がギラっと光ったのをみたひろしは慌てて言い直す。
「はい! まいりました。では『始まりの島』の宝物であるこれを差し上げましょう。これがあれば空を飛び、自由に世界を冒険できるでしょう。アディオス!」
そう言うが早いか、ノベリットたちに背中を向け、森の方に走り去っていく。
彼の投げた緑色の大宝玉は、ちょうどマナの足元にめり込んだ。
するとそれは緑色の光を放ち始め、形を変えていく。

こ、これは!?

匿川 名  2013-09-25 01:52
「ふふふ・・・またも儂を呼び戻すかよ・・・」
ずる、とカイザーの体から、毛皮が滑り落ちた!
そしてその肉体が、見る間に風船のように膨らみ、筋肉質な巨躯を作り上げようとする!
吸血コウモリたちは殆ど黒い緞帳のように空から襲いかかる!
だが、そのとき、突如として緑の輝きに包まれながら人と化したカイザーが、肩までもある長い亜麻色の髪の毛を振り上げ、咆哮した!
「痴れ者がッ!!!!!」
そして、空に向けて拳をぐん、と突き上げた!
すると、その拳は風をまとい、渦を巻き、ノベリットたちに襲いかかろうとした黒い闇をばくんと切り裂いた!
しかし闇はすぐに開いた穴を別の闇、コウモリの群れで埋め尽くし、さらにノベリットたちに襲いかかる!
だが、カイザーはにやりと笑い、両の拳を天に向かい、次々と打ち上げた!
「儂に触れようとは、羽のはえたネズミの分際でなんと愚かしい、浅ましい、莫迦を極めた存在であることよ!」
ノベリットたちに襲いかかるはずだった闇は、あっという間に切り裂かれ、雲散霧消していく!
「我が名はカイザー!『普く全ての世界の皇帝』なり!皇帝とはこれ、唯一無双!皇帝とは、これ独尊!皇帝とは、すなわち、無敵にして神聖不可侵!どこまでも深く戦き、己が恥を知り、塵芥となりて風に流され世界の果てまでも漂い逝くが良い!!!」
暗闇は、かくして完全に晴れ、ノベリットたちの体も自由に動くようになった!
ゴブリン・ひろしは呆然とした顔つきでカイザーの方を見ている!
その両足はわなわなと震え、今にも尻餅をつきそうだ!
「カイザー・・・お前は、あの『カイザー』なのか?!」
ひろしのわななくような甲高い絶叫に、男らしく口元をゆがめてカイザーは微笑んだ。
「如何にも。儂こそがカイザーである」
ノベリットはそのやり取りの意味が分からず、思わず呟いた。
「や、『カイザー』って名付けたのオレなんだけど」
そして同意を求めるようにマナの方を見ると、マナは顔を真っ赤にして俯いている。
「どうした?マナ?」
ノベリットが訪ねると、じっとマナは下を向いたまま、

「か、カイザーっ!!せ、せめて下に何か穿けええええーーーーーっっっっ!!!」

毛皮が抜けて人間化したため、一糸纏わずフリ○ンで偉そうにふんぞり返る人間版カイザーに向けて、そう絶叫した!

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