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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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赤秋の恋(美咲)

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もえとの再会


宏は美咲や大森と身体を合わせることで自分の価値観が大きく変わってしまったことに気づいた。老いを感じながら人それぞれに自分の生き方を考えながら、多くの人は振り返った人生が恥ずかしくないようにと、自制しながら生きていこうとするのだろうが、自分は全くその逆なのだ。教師のイメージからはかけ離れてしまっていた。自分の欲望を満たしたい。まるで20歳代の若者のようであった。それは今まで抑圧されていたものが噴出したかのように思えたが、教師時代には、妻との肉体関係も普通にあり、ほかの女性とのセックスなどは考えたこともなかったのだ。
 妻との身体の関係がなくなったからと言って、宏はセックスをしたいとは思わなかったのだ。それが突然と言っていいだろう、死を考えた時、何かやり残したこと、今でなければ出来ないことを考えた時、宏はセックスを望んだのだ。後悔したくはない自分の人生を自分で選んだのだ。
 斎藤もえから『会えますか』とSMSのメールが入った。宏はすぐにメールを返した。
 久しぶりに会うもえは化粧していたからだろう、大人を感じた。食事を誘うと
「焼肉が食べたい」
 と言った。
 焼き肉店は個室がある。店員は個室に案内してくれた。特別に部屋代がかかるわけでもないが、宏はもえに了解を得なければと思った。
「個室でいい」
「もちろんです」
 個室に入ってみると、大人を感じたもえに、色気を感じて来たのだ。
「おじさまにお願いがあります」
 宏はお金だろうと思った。
「どんなこと?」
「ホテルに行きましょう」
「お金なら貸してあげますよ。どのくらい?」
「バイトしてるからお金はあるの。おじさまなら安心できるから」
「ボーイフレンドとか恋人がいるんじゃないかな?」
「つくるつもりはないの。でもときどきセックスはしたいと思うから」
「それは我慢したら、僕は遠慮するよ」
「おじさまは私が嫌い」
「好きだよ。大切にしたいから、弁護士になって欲しい」
「そのために恋人は我慢しているの。でも、経験してしまったから、ときどき、身体が求めてしまうの」
 もえは肉を焼きながら日常会話のように、平然と話をした。
 さすがに宏はもえとホテルに行く気持ちにはなれなかった。
作品名:赤秋の恋(美咲) 作家名:吉葉ひろし