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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「美那子」 告白 二話

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美那子は兄と母親が急接近している裏側に何か秘密のことがあると考えていた。まさか自分と兄のような距離ではないと思えたが、美幸との付き合いが依然友だち同士だという事なら、母親ともしかしてと疑うようになった。
永田家はどうなっているのだろう、自分と兄の関係、兄と母親との関係、そして母親と三枝との関係、まったく圏外にいる父親だって陰では解らないと思い始めた。

三枝は美樹からもう会わないと連絡を受けて最後にしたいから会ってくれるように懇願した。美樹はずるずると引きずるのが嫌だったから断っていた。
放置していると自宅に電話が掛ってきた。美那子が応対する。

「はい、永田です。あっ、三枝さん。お久しぶりです美那子です」

「美那子ちゃんか。バイト辞めたんだって?続けてくれれば妻も喜んだのに」

「はい、親と約束していたのですみません。母ですか?」

「ああ、居る?」

「代わります」

美樹は渋々電話を代わった。

「はい、美樹です。どうしたの、話すことないけど」

「冷たい言い方だな。一度だけにするから会ってくれよ。電話でお終いなんて冷たいぞ」

「芳之くん、電話では言えないけど息子に知られたのよ。証拠も見られた。うかつだったといえばそうなるけど、本当にダメなの」

「ええ?何を見られたんだい?」

「奥様のコンビニに車停めたでしょう。秀一郎がその日コンビニへ行ったのよ。私の車があったから中へ入って確かめたらしいの。家に帰って来てどこに行っていたんだと聞かれた。もう嘘がつけなかった。でも、あなたと会っていたことは言ったけど深い関係じゃないって説明はした。でも・・・」

「でも、なんだ?」

「下着をつけずにワンピース着ていたでしょう。それを知られたの。最悪ね、息子にそんなこと知られるなんて」

「本当のことか?秀一郎君は何と言ったんだ?」

「バレるような浮気はするなって・・・」

「これからは絶対にバレないようにしよう。少し間を空けても良いけど永久に別れるのは嫌だ」

「それは私も同じよ。あの子には良いけど美那子には絶対に知られたくないの」

「知られないようにしよう。とにかく電話だけはしてくれよ。おれから掛けるのは迷惑だろうから」

「そうね、解ったわ。きっぱりやめようと思ったけど少し間を空けて、それでも会いたいって思うならもう遠慮しないわ」

「美樹、好きだよ。どんなことになっても離れたくない」