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コードLP

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桜吹雪



「あー、なんか。まだ私の脳回路がガタガタ言ってるわ」

「おねーさま?」
「頭脳サーキットがにぶいんじゃないの?」

「シスター・シャムロッド!それは言ってはいけません!」

「はーい」

「キャプテン・トリン。到着しました」

「おねーさま、ここはどこなの?」

「日の下区画よ、日の下移住民が住んでいるわ」

「あのきれいな花の木はな~に?」

「サ・ク・ラ」
「この区画で一番有名な樹木ですって」
「私のデータベースに情報を取り寄せてもらったの」

「あの木が目標ね?おねーさま」

「違うわよ。あなたバカじゃないの?」
「新しいお客さんを迎えに来たのよ」

「げげげ!」
「もしかして、またLP?」

「それは私のセリフよ?あなたも珍客ですからね?」

「キャッはははは!」
「おねーさま、おっかしい!」「ひーひっひっひっ!」
「く、くるしい・・・」

「あなたどこか悪いんじゃないの?」

シュゥゥゥゥン・・・・・

・・・・・・・・

「あ、あの娘ね多分」
「オーラが強烈に出てるわ、なんて存在感なのかしら」

公園の桜の木の下でたたずんでいる少女は・・・

黒髪のオカッパ頭が印象的で・・・ジーパン?

「あの娘、何世紀前のファッションしてるの?」
「うわっ、こっちにお辞儀した瞬間に桜の花が飛び散ったわ!」
「あの娘はいったい何者?」

「おねーさま、そんな事はどーでもいいから」
「とっとと、あのチビのガキを連れて帰りましょう?」

「!」

「あなたも立派なチビのガキですよ?シスター・シャムロッド」

「はいはい、おねーさまはいつも正論しか言わないのね?」

・・・・・・・・

「は、はじめまして」
「私は、サクラ・ストラトス。擬人コード・LP001です!」

ぺこりっ・・・

「はあ?」
「あなた名前もコードも何かおかしくない?」
「何であなたには姓がついてるの?」
「コードだって変だし・・・・」

ポッ・・・・

少女はうつ向いて顔を赤らめた・・・
こ、この子は・・・恐ろしい娘だわ・・・もう理解した。

「おねーさま!」
「このでっかい桜の木を、お土産に持って帰りましょうよ?」

バキバキバキっ!

「あーー!!」
「シャムロッド、桜の木を根本から折っちゃダメええ!!」
「警察が飛んでくるわよ!?」

ファンファンファンファンッ!!

「うわーー!!」「もう来たわあ!!」
「早くその樹を捨てなさい!!」

「えー?あたしなんか悪い事したのぉ?」

「逃げるわよあなた達!」
「ミドルシップ・V・A・A・まで加速しなさい!!」

ファンファンファン!!

『そこの擬人!止まりなさい!!』

「うわああ、全部バレてるわよ?」

「おねーさま、バカじゃないの?」
「擬人がイマドキのエア・カーなんかに負けるわけ無いのに」

ポッ・・・

うつ向いたまま、頬を赤らめるシスター・サクラは。
更に加速を始めた・・・私とツインテールを置き去りにして。
このオカッパ少女には勝てない・・・私のクリスタルが叫ぶ。

・・・・・・・・

・・・・・・・・

「キャプテン・ポセイドン。緊急垂直離脱して下さい!」

「了解しました」

「あと、ムスメ、乗員一人追加ね?」

「はい、キャプテン」

「何よあんた?先輩にケンカ売る気?」

ポッ・・・

・・・ダメよ、シャムロッド。この子にはあなたでも勝てないわ。

作品名:コードLP 作家名:新村正幸