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てっしゅう
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SF小説「かぐや姫」 第一話

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「母さん、聞いて欲しいことがあるんだよ」

「なんだい。珍しいねこんな時間に電話してくるなんて」

「うん、朝ね裏山の雑木林の中で赤ん坊を拾ったんだよ」

「ええ?何だって!赤ちゃんを拾った?」

「そうなんだよ。でもね訳アリで警察には届けてないんだよ」

「どうして届けないの?お母さん困っているかも知れないよ」

「上手く言えないけど、お母さんはいないんだよ。おれの子供として育てようかと考えている」

「何をバカなこと言っているんだい。そんなことがお前に出来るわけがないだろう」

「母さんこっちへ来て手伝ってくれないか?」

「寝言いってないで、施設を探して預けなさい」

「それは出来ないんだよ。二十歳になるまで育てて欲しいと頼まれたからね」

「だれに?手紙が添えてあったの?」

「違うけど、そういう感じかもしれない」

「拾ってくれる人が誰だか解らないのよ。手紙なんて育てられる人に渡して読んでもらいなさい」

「もういいよ。母さんなら手伝ってくれると思ったけど、美加に頼むよ」

「美加ちゃんだって迷惑だよ」

「結婚すれば出来るだろう」

「子供拾ってきて育てるために結婚してくれって言うの?誰がそんなこと解りましたって言うと思っているの」

「美加は保母さんだよ。大丈夫だよ」

「そういうことじゃないってば・・・とにかく母さん直ぐにそっちへ行くから変なことしないでよ」

母は電話切るとすぐにこちらへ来たと思われる。
着の身着のままで夕方には名古屋のボクのアパートへやって来た。
寝かされている赤ちゃんを見て、目を細めてはいたが、相変わらずいうことは同じだった。

美加も母親の容態が安定したので、病院からこちらへ駆けつけてきた。
ラインの連絡を見て驚いたに違いない。

「まあ~かわいい赤ちゃん・・・誰が捨てたんだろうね、かわいそうに」

「美加、信じられないだろうけど、この子が寝かされていたカプセルからメッセージが発せられて、それを信じれば地球の子供じゃないみたいなんだよ」

「はあ?どういうこと」