小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

LOVE BRAVE外伝 第5話

INDEX|1ページ/5ページ|

次のページ
 
やがて、閉ざされていた扉が開き、全員が前に進んだ。そこは何体もの白骨死体が転がる、ひどく暗いホールだった。
「ドレークさんが言ってた『次のホール』の場所は、ここで合ってるんでしょうか…」
 誰も答えを出せなかった。
「それにしてもここ、暗すぎてちょっと怖いですよね。それに、誰かが潜んでるような気もしますし…」
 作者がそう言ってさりげなくフィルに身を近付けると、何者かの低くぞっとさせるような笑い声がホールじゅうに響いた。
「ふっふっふっふっふ…」
「誰だっ!?」
 フィルが強く言った。見上げると、100リットルは入りそうな底の深い大型の甕(かめ)と、その後ろに筋骨隆々で全身真っ黒のトンガリ耳の悪魔のような外見の怪物が立っていた。
「ようこそ、諸君。私は完全に力を取り戻した。嘆く必要はない。もう少しすれば、全てが終わる」
「あいつが悪夢の王(キング・ナイトメア)か…」
 ジミーがつぶやいた。
「もはや抵抗しても無駄だ。貴様たちはダーク・ビッグジャーのいけにえとなるのだ」
「いけにえにはならない!」
 スティーブンがきっぱりと言った。しかしキング・ナイトメアはそれを無視するかのようにダーク・ビッグジャーに術をかけ始め、大甕がじわじわと光った。
「悪魔の甕よ、力を発揮せよ。死せる兵士を起き上がらせ、無敵軍団をつくれ!眠りより覚めよ、死の戦士たちよ!」
 ダーク・ビッグジャーの中央が赤く光り、中からは煙が立ち上り、さらに不気味なことには、ホールじゅうに散らばっていた骨が骨格を形成すると、ゆっくりと起き上がったのだ。それも、1体や2体ばかりではない。その様子を見て、一行は恐怖のあまり息をのんだ。作者は震えながら言った。
「やだぁ、ガイコツが動いたぁ〜〜!」
 フィルは作者とホシノさんのほうを向いて小声で言った。
「作者さん、ホシノさん、物陰に隠れるんだ。こいつらは僕らが引き受ける!」
 2人は同時にうなずき、彼に言われたとおりにした。その間、ダーク・ビッグジャーの力で生き返ったガイコツ兵士たちは、その目を怖いぐらいに赤く光らせた。
「わが最強の軍団よ、進め!この者たちを捕らえよ。1人も逃がすな。生きたまま大甕に投げ込んでやれ!」
 キング・ナイトメアの指令を聞き、剣や斧で武装した死の軍団がLOVE BRAVEの居るほうにゆっくりと近付いてきた。
「おまえら、このバトル、絶対負けるな」
 フィルの静かな強い呼びかけに、残りの3人が答えた。
「OK!」
「よっしゃ!」
「はいっ!」
 そして、全員散らばった。