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わたなべめぐみ
わたなべめぐみ
novelistID. 54639
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謝恩会(中編)~手からこぼれ落ちる~

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 本番は明日に迫っているのに、彼らとの接し方がわからない――

「オレやっぱり、いないほうがいいかな……?」

 口をついて出たのはそんな言葉だった。逃げていることはよくわかっていた。悠里が悲しげな顔をするのもわかっていた。それなのに吐き出してしまった。

 遠くから要の声が聞こえる。湊人の名を呼んでいる。隣にいるのはおそらく悠里たちの担任の千賀先生で、元ベーシストの彼となにか馬の合うところがあったのだろう、と脳の隅の方で思う。

 視界は悠里の姿で埋め尽くされる。積み上げようとしたものをこの手で壊す――こんなことは今に始まったことじゃない。

 オレはここにいるべきじゃない――揺れる悠里の瞳を見ながら、湊人はそう思った。