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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI どんなに素敵な昨日でも

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第5章: LINEメッセージ



 家に帰る電車の中で、恵美莉は、今日の出来事を振り返ってみた。
(春樹君との関係は、きっとうまく行く気がする。もう、とてもうまく行きかけてる。でも、どうしてだろ? 皆と一緒だと流れに流されてしまって、自分の気持ちを確認する間もなくなってしまうんだわ。いいえ、それより相手の気持ちもしっかり確かめないと、前に進むことなんか出来ない)
自分がゆっくりした正確だと言うことを痛感した。それはきっと颯介に慣れてしまっていて、今まで言葉無くても、安心していられたからだ。

 恵美莉のスマホが短く鳴った。その音が颯介からの、LINEメッセージだとすぐに気付いた。

   そーすけ
   [WiFi環境が整ったなり]21:23

           既読[いまさら連絡くれるの?]

   そーすけ
   [気にしてると思って]21:24

                  既読[慣れた?]
                 既読[体大丈夫?]

   そーすけ
   [まだ何も始まってないけど、心配ない。]21:24
   そーすけ
   [そっちは?]21:25  

          既読[気にしないようにしてるの]
         既読[新しい彼氏ができそうだから]

 恵美莉は涙を我慢できなかった。他の乗客に見られないように髪の毛で顔を隠して、袖口で頬をぬぐった。それからもうLINEは見なかった。