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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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あなたが残した愛の音。

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第7章 博之のプレゼント



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 博之は、愛音より先にコーヒーを飲みきった。
「先生に贈った、誕生日プレゼントのことは聞いてますか?」
「そのことも聞いてないです。」
「そうですか。大したものじゃないんですけど、手作りのチャームって言うか。アクセサリーみたいなものなんですが。」


・・・・・・・・・・
 技術家庭の授業で、男子には金属加工の実習があった。板金を切り抜いたり、針金を曲げたりして、自分がデザインした小物を製作するというものだ。博之は手先が器用だったので、小学生の時から工作は得意だ。直径3センチほどの“ユリの花”を、銅板と針金をハンダ溶接して作り、さらにその花びらに小さなテントウムシを作って溶接した。それは、他の生徒から手本にされるなど、かなりの自信作だった。クラスの女子にも好評で、欲しがる生徒もいたが、博之はそれを、誕生日プレゼントとして、ひとみ先生にあげることに決めていた。

 誕生日の土曜の午後は、バスケットボール部の練習試合があった。近隣の中学の体育館が会場で、ひとみ先生は遅れて応援に来ることになっていた。博之はその日の午前、プレゼントを渡すタイミングが無く、試合後に渡そうと計画していた。

 試合は勝ったか負けたか、今となっては、博之の記憶は曖昧である。試合後、帰宅する前に、先生にプレゼントがあるからと、二人だけになれるように頼んだ。
「じゃ、一緒に帰ろうか。」
と、ひとみ先生が言ってくれたので、博之は長距離を徒歩で帰宅するチームメイトとは別に、ひとみ先生と二人、バスで帰宅することにした。

 バスの座席に並んで揺られながら、カバンからプレゼントの小袋を出すと、ひとみ先生は嬉しそうに、
「ありがとう。みんなからもいっぱい貰っちゃって、お返しが大変。」
「開けてみてください。」
ひとみ先生が、丁寧にリボンを解いて袋を開けると、中には小箱が入っていた。この小箱も博之が、プレゼントのサイズに合わせて手作りしたものだ。
箱を開くと中に、赤銅色の“ユリの花”が入っていた。
「技術の授業で作ったんです。」
「へえ? これ木田君が作ったの?」
「うん。」
「すごく上手。これが一番嬉しいわ。」
「バッグとかに付けてくれると、いいかなと思って。」
「ううん。そんなことして、壊れちゃったらもったいないわ。大切に飾るから。」
ひとみ先生は満面の笑みで、博之を見た。